劇場公開日 2016年1月9日

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「口直しに良いロシア産SF」カリキュレーター Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5口直しに良いロシア産SF

2021年2月24日
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ロシアの作品を世に広めたのは何を隠そう「ナイト・ウォッチ」だ。ハリウッドの食い付きそうなテーマの作品で、もちろん鑑賞済みである。
特に不満のある作品では無いが、テーマがテーマの為他の作品に埋もれてしまう感のある作品に思えてならなかった。
しかし本作をはじめとする近年のロシア産SFは独特の世界観と映像で象徴的に感じる。
どこか無機質にも思えるそれは鑑賞後にじわりじわりと映画好きを刺激してくれるのである。
本作のストーリーは正直大したことは無いが、盛り上がりそうで盛り上がらない何とも言えぬ演出が癖になり、半年後にこうしてまた鑑賞している。観ると「あぁこれか」となるのは分かっていたが、期待していたハリウッド作がそうでも無かった時の口直し的役割を本作は果たしてくれそうだ。また、ロシア映画の予算で映像を甘く見ていると驚かされる。かなりの映像表現でそこも癖になる要素の1つだ。個人的には終盤で自らを犠牲にし、広大な海に潜む巨大魚に喰われる男性の描写が「JAWS/ジョーズ」そのものだったこと。巻き戻してしまった。
言われて観れば「未体験ゾーンの映画たち」で上映された本作から次々とロシア産SFが上陸している様に感じる。企画側も狙っているのだろうか。

Mina