劇場公開日 2016年1月30日

「世知辛さが悲しい。迷える2人の清らかな友情。」グランド・ジョー 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0世知辛さが悲しい。迷える2人の清らかな友情。

2016年2月6日
PCから投稿

泣ける

悲しい

怖い

【賛否両論チェック】
賛:過去の過ちを背負った男と、父親の横暴に苦しむ少年との絆が、非常に切なくて印象に残る。
否:展開はかなり淡々としているので、眠くなりそう。父親の暴力シーン等、観る人を選びそうな描写も多い。

 自身も暴発しそうな感情を抱えながらも、なんとか理性を保って真面目に生きようともがき続けるジョーと、人間として歪んでいる父親を持ち、その横暴に耐えながらも、母と妹を守ろうと必死になるゲリーとの友情が、醜い世間の中で清らかに描き出されていきます。あまりに切なくて、哀しい気持ちになってしまいそうです。
 一方で、展開そのものはかなり単調で、静かに進んでいく印象がしますので、人によってはかなり眠くなってしまうかと思います。
 暴力描写なんかも多めですので、その辺りも好みが分かれそうな作品といえそうです。

映画コーディネーター・門倉カド