スポットライト 世紀のスクープのレビュー・感想・評価
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負の連鎖になりませんように
報道の力を描いた映画
事件の真相を追う姿がリアル
記者達が地道に取材を重ね、事件の真相が明らかになっていく。
マイケル・キートンの抑えた演技、レイチェル・マクアダムスの魅力が光っていた。
紙面で、当事者の話や詳しい情報を知る事が出来るのは、記者の皆さんの真摯な思いと地道な努力の積み重ねのお陰だと改めて感じました。
BS日テレを録画にて鑑賞 (字幕版)
記者たちの挑戦
ジャーナリズムの真髄
日本人にはわかりづらいけど、教会と言うのは欧米人にとって大変神聖なものであり
生活にも非常に密着していて、しかも、厳かな存在である。
そんな信者を裏切るような教会組織の裏に潜む児童虐待と言う悪に淡々と追っていく記者たち。ここで犠牲になっているのは貧困や家庭に問題にある子供達がターゲットになっていることを突き止めていく。明るみに出たとしても、示談にて解決金で済まさせれてきた。
編集長の最後の言葉「我々はいつも闇の中を手探りで歩いている。そこに光が差して初めて間違った道だとわかる」と言う言葉が印象的。
女性記者の信心深いおばあちゃんが暴露記事を読むシーンもよくできている。
記事を見た被害者からの鳴り止まぬ電話。
更なる被害者を出さないために、困難を乗り越えて巨大組織の悪に立ち向かって行く。
これこそが真のジャーナリズムではないだろうか。
絶対てきなもの。
賞を獲ってるだけあって、良くまとまった映画でした。
安易な性描写もなく、あくまでもジャーナリストの目線で書かれていたのが印象的でした。
子供はなぜ親に虐待されても言えないのか、幼いから、怖いから、逃げ場がないから、助けがないから、たぶんそれでも親だから。それらすべてだろう。
キリスト教徒にとって神父は、親同然それ以上かもしれない、親に替わりがない様に、神の替えなどないのだ。
信者は、神父のすることを非難することなどできるはずもなく、よりその罪は重く、信仰を立場を悪用したその卑怯な手口は許し難く、辛くてたまらない。
今の教皇さまはこの問題に14年たってやっと本気で取り組み始めている。
事実があるなら、神父たちは、自分とむきあってその職を離れて欲しい。
信仰は赦しを私たちに試練として与える。
罪には罰と赦しが必要で、ただ、赦すのは被害者であって加害者やその他ではない。罪があるならきちんと罰を受ける覚悟を持ってもらいたい。
宗教世界を垣間見える
バロン『カトリックのシステムに入っていって組織を揺るがす記事に』
わあすごい映画。『スポットライト』の記者って本物だね。泣けるシーンが何度もあった。アメリカ映画じゃなくてはこの危険に迫る逞しく洞察力のある姿は表現できない気がしたがこれは私の偏見かもしれない。これは本当にあった事件簿だと。ローマカトリック司祭による性的虐待事件をカトリックの組織的に深く追求して暴くから、ボストンに根強い宗教における、カトリック教徒とボストングローブの記者との関係を見ていて考えさせられる。
困ったことは出演者が多すぎて、『スポットライト』のメンバーに新編集長、まではおえるけど、ローマカトリック教会の側と司祭の被害者になった人々やカトリック組織側や弁護士側などで、私の頭は少し混乱した。ちょっと右端にこの人はどこの誰と字幕でも出たらまだ頭の整理がつくんだけどね。それに二時間の映画だからインフォメーションが多くてまご付いた。でも、最後の30分あたりから感激して泣けたねえ。
カトリック教会の司祭によるセクハラはかなり有名で法王も問題解決をするという発言をしているし、度々取り上げられているから内容には戸惑いはなく見られたが、ボストン・グローブ紙の『スポットライト』の存在は全く知らなかった。
心を打たれて泣けたところをいくつか書き留めておく。編集長バロン(リーヴ・シュレイバー)の言葉であり、スポットライト会議でのマイク・レゼンデス(マーク・ラファロ)の感情を丸出しにしたバロンに反対する弁論。司祭による性的虐待の事件数からその隠蔽、処分など事実が分かっているがバロンは司祭個人でなく組織を訴えたいという。
マイクは裁判所から証拠の文書をスポットライトのメンバーに読み上げた。そして、この読んでいる間にももっと司祭のセクハラが起こっている。 だから、この彼が突き止めた事実で十分な証拠だと叫ぶ。スポットライトのメンバーも納得しているようだが、ロビンソン(マイケル・キートン)がバロンはカトリックのシステムに入っていって組織を揺るがす記事にしたいと。一人の司祭のセクハラでなく。このジレンマだけでなく、ハロルド新聞社がこの事件を嗅ぎつけていると。マイクはサーシャ(レイチェル・マクアダムス)の家庭をその夜訪ねて、子供の頃、ローマカトリック教会に通っていたが教会は心の拠り所でなくなり、いつか戻ろうと思っていたけども、戻れないとい心の中を打ち明ける。いいシーン。
ロビンソンはピート・コンリーにユダヤ人のマーティ・バロンを新編集長は長くここにいないよ。ニューヨークに行ったりマイアミに行ったりしてきて、、ボストンも腰掛だよと言われる。そして、でもロビンソンはボストンに根を下ろして、ここのカトリックの共同体の中で生きていくんだよと言われる。目をつぶれ村八分的になるなと含みを込めて?!
マイクはクリスマスの夜、教会で聖歌隊がきよしこの夜を歌っているのを聞いている。ここで歌っている純粋無垢の子供が司祭の餌食になるんだよ思いながらじっと見つめている。 私は思わず嗚咽!!
ロビンソンは『なぜ、司祭のセクハラを暴くのにこんな時間がかかったのか』とある(忘れた)に言われる。グローブに帰ってからも、なぜと。ロビンソンはメトロにいて1993年に虐待を行った20人の司祭のリストを忘れていたことを告白する。しかし、それについて誰一人責めるものはいなく、バロンはスポットライトが今、ローマンカトリックの組織を暴いたことを褒め称える。
字幕で枢機卿法はやめさせられたが、ローマに左遷(??)させられたと!
オスカー受賞作。映画としての素晴らしさもあるが、本作は題材の衝撃度...
ド真ん中、速球ストレート
タイトルなし(ネタバレ)
すごく大きな山場とかはないけど、じわじわくる感じで好きな作品。
久しぶりに鑑賞。(改めて観ると、バロンほぼ何にもしてない…!)
記者の住む家の近くに現場があって、自身にも子供がいて…のシーンは短めだけどこちらにも緊張が走る。一気に身近なものになる…。自分がその宗教だったら、自分や家族が教会に通っていたらとゾッとする。
虐待シーンは一切ないが、それが想像をかきたてる。
ほかのレビューで、「教会側の目線や意見がないのはどうなのか」という意見を見て確かにと思った。
が、被害者がいたことは事実だし、記事にはあった体かもしれず、そこも自身の想像で補完すればよい話だと思った。
ぐいぐい引っ張られる
一言「なぜずっと見てなかった私!」。
聖職者の性的虐待という重い話が、ちょっと躊躇してました。
◎よかった点◎
・地方誌の1コラムのチームが、聖職者の事件を追う。
聖職者はすなわち「神」の存在。
その大きな壁を、一つ一つ崩していくメンバー。
それぞれができることを、コツコツ作り上げていく過程が実に興味深い。
・虐待した神父個人単位で取り上げるのではなく。
もっとその上=教会全体を狙う。なるほどなあ。
取材していく過程で、被害を受けた人・教会の内部を知る人。
それぞれの発言や情報をいかに聞き出すか。むむー。
・「記事にするなら、クリスマスが済んでからに」。
速報で報道するのではなく、地元誌ならではの配慮もあったり。
讃美歌が流れるシーンは、ちょっと胸にきました。
・記者達があちこち動き回る中で。
新人の編集局長が、じっくり腰を据えてアドバイス&アシストするのがいいね👍。
△いまいちな点△
・登場人物が多いので、ちょっと戸惑うところも。でも気にせず見れました。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「教会は何世紀もある。新聞が勝てるのか?」
聖域の暗部に挑む!
第88回アカデミー賞作品賞・脚本賞受賞作。
Huluで鑑賞(字幕)。
実話ベースのため、派手な展開やアクションは無く淡々としているにも関わらず、記者たちが教会の暗部に肉薄していく様が非常にスリリングで、手に汗握りました。
神父による性的虐待と教会が行った組織ぐるみの隠蔽…
敬虔なカトリック信者が大多数を占めるアメリカと云う国においては、神を信じるが故に教会がそんなことをするはずが無い、と云う先入観が蔓延っていたのだと思います。
大勢の認識に風穴を開け、真実に光を当てる作業はどれほどの困難を伴ったことだろうか…。全てを隠蔽し事件を葬り去って来た教会組織の壁はめちゃくちゃ分厚かっただろうし、泣き寝入りするしか無かった被害者たちが語る残酷な経験に真摯に耳を傾けた取材にしても、被害者に心を開いてもらうには相当な時間が必要だったのではないかと想像しました。
誰もが尻込みする絶対的権力に果敢に挑み、隠されていた真実を詳らかにして、世間の風向きを変えたボストン・グローブ紙「スポットライト」チームの記者魂に感動しました。
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