「テンポに乗り遅れないように」スポットライト 世紀のスクープ ゆさんさんの映画レビュー(感想・評価)
テンポに乗り遅れないように
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冒頭からとにかくテンポが良く海外ドラマのようにどんどん進んで行きます。それになんとか置いて行かれないようにしないと話が見えなくなりそうなほど良いテンポ。ところどころ裁判の話やらなんやら"?"という風になるところもありますが、そこはなんとか脳内補完で…あとでプログラムを買って復習しようという気になります。
登場人物も多く名前も誰が誰やらわからないですが大きな問題ではありません。とにかく記者たちと一緒に問題に立ち進んでいきましょう。
テンポが良いのは細かなシーンも丁寧に描いているから。被害者たちに記者全員が当たっていくシーン、年鑑から加害神父たちを割り出していくシーンなど、大雑把に処理しがちですが様々なロケーションを使って数秒のシーンも盛り込んでいます。
「俺も弟もほっとけ!」と記者を追い返すシーンなんて、ほんとに数秒でしたが、アレがあることで、記者の苦労が伺えます。
駅で年鑑を見てるシーンとかも。
自分もレイプされていたんだという年老いた神父は、まさしく精神年齢12歳ぐらいといったような幼稚な印象を受けました。
ハッキリと言ってはいないけど教会の深い深い闇を感じさせるシーン。
そして結末は、真実を暴き勝利したはずなのに、とっても胸クソ悪いです。映画にとってそれは良い意味で。
宗教問題は日本人には馴染みが無いので、なかなか理解が難しい部分もありますが、それでも十分楽しめる。虐待については言葉での描写しかありませんが、十分胸クソ悪い気分にさせてくれます。
人工物である教会と、信仰は別物という言葉が印象的でした。
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