「How do you say "NO" to God, right?カトリック教会の闇をあばいた実話に基づく物語」スポットライト 世紀のスクープ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
How do you say "NO" to God, right?カトリック教会の闇をあばいた実話に基づく物語
正直アカデミー賞って苦手です。なんだか御高くとまってるイメージで、アカデミー賞受賞って言われると逆に敬遠してしまうタイプなんです。だってアカデミー会員って皆さん映画関係者で年間物凄い数の映画を観ている人達なんでしょ?一般人と感覚が同じわけないって!そんな感覚のズレた人達が選んでいる賞なんて、通好みであっても一般人の自分が観たって面白いわけないって。今までそう思ってましたが・・・この作品は面白かったです!
カトリック教会には全く馴染みがないのですが、権威を盾に子供に性的虐待を行ってた事件、そしてそれを隠蔽していた教会の暗部を暴いて行くストーリー。派手な見所が有るわけではないのですが、地道に調べてひとつひとつを積み重ね追究していく記者達を魅せる群衆劇です。ちょっと登場人物が多く誰だったっけなってなる事もありました。それでも骨太の社会派ドラマは一見の価値ありです。
個人的には日本人であまり宗教を気にしないのですが、宗教って怖いなって感じたのは司祭の家へインタビューしに行った時に「肉欲に溺れた訳ではないから別にイタズラしても良いだろ?」っと加害者のはずの司祭が平然と言ってのけてた事です。肉欲に覚えるのは神に背くこと。子供に性的虐待をする事より、神に背く方が悪いと思ってる時点で宗教家との隔たりを感じました。でも、ああいった感覚って宗教家さん達には当たり前なのかもしれないですね。怖っ!
マイケル・キートンが昨年の「バードマン」に続きいい味だしてます。バードマンとは全く違う役柄でも自然に演じていて上手さを感じます。マーク・ラファロが熱い記者を熱演!マイケル・キートンに食って掛かる姿はグッときました。リーヴ・シュレイバーは相変わらず存在感ありますね。紅一点レイチェル・マクアダムスのナチュラル美人も好感が持てました。
最終的にはバチカンまで巻き込んだ大事件に発展した本作。その始まりを作った新聞記者達の真実の物語。もしアカデミー賞だからって敬遠している方がいらっしゃいましたら(普通はいないのかな?)この作品は面白いので安心して観に行ってくださいませ!