「惜しい作品」シークレット・アイズ shadow-81さんの映画レビュー(感想・評価)
惜しい作品
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良くあるB級刑事アクションかと
思いきや、アクションほとんど無しの
警察内部ドラマで、結構サイコな結末。
この話には男刑事はミスキャストかな。
TVドラマの俳優という感じ。
キッドマンとロバーツは熱演。
あの色気とあのリアルさは凄い。
特にキッドマン、久しぶりに観たけど
無表情が魅力的な所は変わらない。
昔は大根だなあと思ってたけど、
分かっててやってるんだよな。
但し主役三人の演技の雰囲気が
それぞれあまりに違いすぎるのでは?
アプローチが違うのかちぐはぐな印象。
演出上の疑問は他にもある。
例えばキッドマンが男刑事に惚れる
プロセスはほとんど描いていないし、
ロバーツのルックスは15年前と今で
さほど変わってないように見えるし、
犯人をバーで見つけるのはあっさりすぎるし、
ラストの墓を掘るシーンは感動的な筈なのに
伝わってこないし。
技術的には、カットバックはすんなり観れるし、
15年前の映像作りは凝ってるし、上手いと思う。
但し、カットバック自体の意味が
あるような無いような、ストーリーを
語るのに必要だったか、
効果があったかは疑問。
監督が脚本もやってるせいか、
映像で語るのか脚本で語るのか、
どうにも中途半端になってしまった、
妙な居心地の悪さのある作品。
タイトルもひねりがないし。
ドゥニ・ヴィルヌーブ「プリズナーズ」
を思い出したけど、後味の悪さはこっちの勝ち。
かといってすごく哀しい訳でもないし、
深いメッセージがある訳でもないけど、
キッドマンが良いので再観しようかな。
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