「肌で感じるアニメーション」父を探して みーやさんの映画レビュー(感想・評価)
肌で感じるアニメーション
もう感動の一言。作り手の熱意と創造意欲が肌で感じられる。肌で感じられるというのは鉛筆の削りカスなんか突起していたりとアナログならではの実際に肌で感じられそうというリアルに体感できるという意もある。とにかく、商業的ではなく自分の作りたいものを作っているという貴重な映画なのは間違いない。
豊かな色彩と可愛らしいキャラクターが特徴的でまるで絵本のような世界に魅せられる本作だが、内容は意外にも風刺が効いていて驚いた。それはブラジルの現代であり、世界の現代を映し出している。斬新な表現で世界の実情を知ることができ、こんな見せ方もあるのかとただただ感動する。鳥肌必須のラストからは何とも言えないカタルシスが得られる。
表現手法の面だったりストーリーの面だったり、短い時間で多くのことが得られて大満足。ブラジルが停滞気味のアニメーションに新しい命を吹き込んだかもしれない。今後に期待が高まる。
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