「「死があるからこそ、人生は輝く。」人間の本質に迫る異色のヒーロー!!」ドクター・ストレンジ 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
「死があるからこそ、人生は輝く。」人間の本質に迫る異色のヒーロー!!
【賛否両論チェック】
賛:映像が非常に革新的で、なおかつ幻想的なので、その迫力に思わず圧倒される。傲慢だった主人公が、使命に目覚めていく姿も、ヒーローらしくてカッコイイ。
否:“魔術=何でもあり”と思ってしまうと、途端に興ざめしてしまいそう。映像もかなりグルグルするので、酔いやすい人は要注意。
この映画を語る際、まず出てくるのが“とにかく映像がスゴい!!”ということでしょうか。上が下になったり、右が左になったりするのは序の口で、ビルが幾何学模様に変形し始めたかと思うと、ビル街や道路まで空間がねじ曲がって変形していく様子に、観ていて圧倒されてしまいます。それでいて、戦いの中での描写とはいえ、どこか美しさも保っているのが印象に残ります。逆にいうとかなり酔いそうな映像なので、酔いやすい方は注意が必要です。
天才医師であるがゆえに、いつも傲慢で上から目線だった主人公が、“神の手”を失うという絶望の縁に落とされ、やがて“魔術”という、自分とは対極にあったものと出逢います。当然始めは受け入れられずにいたものの、次第にその本質を受け入れ、必死に実践を重ねるうちに、その使命に目覚めていく様が、どこか切ない中にもカッコよさがあります。
魔術で戦う様子には、
「何でもありじゃん!!」
と思わずツッコミたくもなりますが(笑)、子供から大人まで楽しめる、そんな作品に仕上がっています。
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