「思い出とともに・・」ジャングル・ブック odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
思い出とともに・・
子供時代、ジャングルものではおそらくターザンの方が有名で、モーグリはターザンの少年時代の話と思っていたかもしれません。今の子ならジブリの「もののけ姫」でしょうか。
出版時期ではジャングルブック(1894)の方が類猿人ターザン(1914)より先で、映画化ではターザン(1918~)がジャングルブック(1942~)より早いです。
狼少年モーグリの話は子供の頃に本で知ったのだろう、何度か映画化されていたから、おそらく何作かは観ていたと思う。おぼろげな記憶の中では村人や少女も出てきたように思ったが本作は人間はモーグリーだけだった。なまじ恋愛や欲まみれの大人たちが出てこない分ピュアな児童向けアドベンチャーになっており好感を持った、キングコングより見劣りするがキングルーイまで出てきたのは大サービスですね、大蛇のカーは善い役の筈だったような気もしますが魔女風になっていました。
原作者ラドヤード・キップリングの創作かと思ったが調べてみたらインドで1867年に洞窟の中でオオカミの群れと共に暮らしていた少年(ディーン・サニター当時6歳)をハンターが発見し保護された例を筆頭に、犬や狼以外にも猿やヤマネコに育てられた子の例は以外にも多く驚きである。キップリングはこの報道に着想を得たのでしょう。
ジュラシックパークで恐竜たちがCGで復活している時代ですから動物たちがCGになっても不思議ではありませんが実に良くできていますね、ほぼ全編CGですから製作費は1億7千5百万弗と前年公開のジュラシックワールド(1億5千万ドル)を超えています、アカデミー賞(視覚効果賞)獲得、さすがディズニー作品ですね。
この映画が先か動物園デビューが先かは分かりませんが子供たちが動物を観る目が変わることは間違いないでしょう。親近感を持ちすぎて動物の檻に近づきすぎないよう親御さんたちは注意してくださいね。