「爽快さと、切なさと」海賊とよばれた男 ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)
爽快さと、切なさと
どんな困難にも真正面から立ち向かい、道を切り開いていく主人公の姿に素直に感動。何度ももうダメだという場面に会いながら、新しい発想で、常識や、既成のルールを超えて成功を勝ち取っていくまさに、ヒーローである。その象徴が「日承丸」による、イランからの石油輸入であった。誰も考え付かない、たとえ考え付いても、その困難さや、リスクの大きさから誰も実行しようとしないことを、実行してしまう。その行為は、反対者から見れば、掟破りの「海賊」になってしまうが、本当は「ヒーロー」と呼ぶにふさわしい。
魅力ある人物のもとには、人が集まり力を貸す。国岡商店の人々の団結力は、少しオーバーな演出ながら、羨ましく思わせる。
ストーリーの展開は、説明の足らない感じがあるので、想像力を働かせて、気持ちを乗せていかないと、楽しく鑑賞できないかもしれない。
妻役の綾瀬はるかは、出番は少なかったが、夫婦がお互いを思いやる気持ちが最後に明らかになって、美しい結末になった。
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