「求めている時代劇」果し合い つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
求めている時代劇
時代劇専門チャンネルの作品を何作か観た。好きで観ているわけだからどの作品も面白く観ることができたが、その中でもこの作品は頭二つくらい抜けてる感じで良作だと感じた。
まず、尺がしっかり取られているおかげか内容の厚みが違う。
時代劇に限らない話ではあるが、語られないキャラクターの想いというのは、その前後の出来事や言葉から浮き上がってくるものだ。そのためにはある程度、一見すると無駄にも見えるシーンというものが必要になる。だから尺が足りないと得られたはずのエモーションが得られなくなるわけで、そこをしっかりクリアしているのは良い。
テレビアニメやテレビドラマだと秘めた想いは直接口に出してしまったりするが、それだと面白みのないものになってしまうからね。
あとはキャストも良かった。
主演の仲代達矢さんは、割と弱々しい老人役ではあるものの、一瞬に見せる覇気がなんか違うんだよね。急に剣豪に見えてしまうのだ。やはりキャリアの差かなあ。
あとは桜庭ななみ。彼女はなんであまり人気ないのだろうか?。「最後の忠臣蔵」でも良かったし、時代劇向いてそう。まあどっちも十年以上前の作品になってしまうが。
クオリティ面でさすがに本格映画には及ばない感があったが、自分が見たい時代劇って感じでとても良かった。
もう少し時代劇チャンネルの作品を観ていこうと思う。
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