「何気に邦題のサブタイトルが秀逸なホラー・コメディ」ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0何気に邦題のサブタイトルが秀逸なホラー・コメディ

2015年12月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

女優のアマンダは20年前のカルトホラー『血塗れのキャンプ場』に出演したために、その後まともな役をもらえない不遇の日々を送っていたが、オーディションの帰途で交通事故死してしまう。3年後、アマンダの娘マックスは友人から『血塗れ~』のリバイバル上映に誘われて仕方なく映画館を訪れるが上映中に火災発生。友人達とスクリーンの裏側に避難するとそこは見知らぬ森の中。やがて彼らはそこが『血塗れ~』の映画の中の世界であることに気付く。

タイトルは仰々しいですが、かなりユルいテイストのホラー・コメディ。“ファイナル・ガール”とはスラッシャー映画のお約束で正体不明の殺人鬼と対峙することになる最後の生き残りの女の子のこと。実際にはファイナル・ガールではなく途中で殺される端役のアマンダ(劇中ではナンシー)をなんとか助けようとするマックスの活躍が微笑ましく、母娘を演じるマリン・アッカーマンとタイサ・ファーミガのはかなげな魅力にクライマックスでは思わず涙ぐんでしまう良作。ちっともグロくないので安心して観られるホラー映画入門編ですし、この邦題サブタイトルのセンス、実はかなり秀逸です。

よね