アズミ・ハルコは行方不明のレビュー・感想・評価
全11件を表示
年齢にこだわってるところは好きじゃない。
春子パートに出てくる女性蔑視の小さな会社。子供を産まないとダメだといった偏見や田舎の小企業のやらしい構図。37歳の吉澤さん(山田真歩)に対するセクハラ・嫌がらせが酷い。そんな閉塞感漂う世の中から抜け出したかった春子。子どもの頃から結婚したら親と一緒の墓に入れないという疑問も持っていた。失踪の原因、決定打は曽我の浮気だったんだろうけど・・・
愛菜パートは、やらせてくれるという、ある意味痛い女性を演ずる高畑充希。でも純粋。好きになった男(太賀)が悪かったね。
二つの時系列がいつ交錯するんだろうと思って見てたけど、女子高生ギャング団が意外と被っていて、鬱憤のはけ口の象徴だったのだろう。考え方によっては現実的ではなく、虐げられてる女性たちの憧れの存在だったのかも。映画館で復讐アニメを見て歓喜する様子は面白かった。
結局のところ、失踪した春子も愛菜の憧れの象徴だったのかもしれない。逃げ出したくても逃げ出せない。グラフィティによる絵はゲバラTシャツと似てるし、逃げ出せたというヒロイン、地方都市の女性たちのアイコン。ダメな男たちに暴力で立ち向かうんじゃなく、逃げ出す勇気をも与えてくれたのかも。ただ、ラストの邂逅の意味するところは、出会えた喜びなのか、普通のお母さんになっていたことのショックなのかよくわからないのが残念。
なんだろうか
出てる人が豪華なため見て見たくて見た作品です。
なんだろうか、過去の話と現在の話がごっちゃで進むため時々あたまがついていきませんが、なんだかんだ単純な内容なのでわかります。
ですが、なんて言うのかな、面白かったかと言われたらそーでもないです。
面白いと言うか、人間模様を見てる感じでした。
高畑充希さんのがっつり濡れ場はレアでしたね!笑
大賀さんがいい役のキャラが出てました。
この人はやる役やる役が少しおちゃらけてる人が多いからか全て同じ人の感じに見えてしまうのですが、おちゃらけてる役の中で演じる人すべて性格が全然違う人に見えるところがすごい役者さんだなと思います。
映画自体は少しミステリアスでした。
暴力女子高生の中に1人だけおばさんが混ざってましたねw
消えちゃえば?、消えて生きるの。
映画「アズミ・ハルコは行方不明」(松居大悟監督)から。
若者はこんな感じで、街の壁に下手な落書きするのか、という
怒りにも似た違和感でスタートした作品であった。
地方の閉塞感が節々に表現されていて、地方に住む私には、
いくらなんでもこんなに酷くないだろう、が次の違和感。
テーマは、男への復讐?なのか、提案された方法は2つ。
1つは「やられたらやり返さなきゃ、という男性を狙った暴行」
もう1つは「やられたらやり返さなきゃ。
そんなのバカな男が言う言葉だよ。
女の子に必要なのは、もっと別の言葉」「例えば?」
「う~ん、優雅な生活が最高の復讐である」「なにそれ?」
「スペインの諺さ。あなたが幸せな暮らしをすることが、
ユキオにとって最高の復讐であるってこと」の会話でわかるように、
「フった男、裏切った男」にとって、その女性が、
自分と付き合っていた時より、幸せに、
そして優雅な生活を送っている様子を目にすることが、
何よりも悔しいし、そんな女性を手放した自分を後悔する。
それこそが、男への最高の復讐、と呟いたのも頷けるが、
そこまで女性が開き直れるか、ちょっと疑問だなぁ。
(と言いつつ・・蒼井優さんの最後の台詞が一番気にかかる)
「消えちゃえば?、消えて生きるの。
行方不明になった女の子たちは、ヘラヘラ笑いながら、
どこかで元気に生きてる。そう思わない?
だって、そうでなきゃ、割に合わないでしょ」
う~ん、タイトルも「行方不明」だしなぁ。
アズミ・ハルコの安定感。
なんという閉塞感に包まれたアズミハルコの日常。この暗く
陰鬱な日々を見せられるだけで、あぁ私だって姿をくらまし
たくなるわいと吠える女性陣が多そう。とはいえ…実際には
こんな社会で這い蹲って我慢しているのが大勢を占める女性
の気持ちを代弁するかのようにやりたい放題。特に男を殴り
蹴りまくる謎の女子高生集団の勇ましく恐ろしいこと!異様
な作品に違いないけれど、観たことのない斬新な展開が凄い。
主演を張る蒼井優の安定感はタダモノでなく、朝ドラと真逆
キャラを熱演した高畑充希も素晴らしすぎ。この二人の熱い
代弁者となって語られるストーリーはクズ男のオンパレード
もお見事でさすがの名優揃い。今じゃ頭脳と力で男軍を圧倒
する女軍が増えたけどまだまだ地方では男軍が優勢な状況だ。
時系列をバラバラにした構成はかなり分かり辛いが、後半~
ラストで彼女らが一つとなり、あぁそうなるわけかと何とも
いえない気分になること請け合い。海が見たいなら自分でね。
(職場の吉澤さんがいい味出してる。あの告白にはウケたわ~)
アズミハルコの行方不明は解放の手段である。
ミサンドリーに振れすぎやしないか、という危惧を感じないこともないですが、
抑圧要因は一回ぶっ壊さないと、先に進めないからさ、先ずは怒っていいんだと思います。
なのでJKギャングはすっごくスカッとしました。
抑圧を否定していいこともわからないほどに、女は見えない鎖につながれているんですよ。だから、怒っていいってことをまずは知ってほしい。
鮮やかなとび蹴りなんかに、もっとやれ、もっとやれ、と思いました。
社長に専務にユキオにマナブにソガに、ハルコの父親。
どいつもこいつもゲスばっか。マナブはまだゲスが表にあまり見えなかったから、
ちょっとかわいそうだけど、でもユキオのアイナ評を反論しないという
無言の肯定をしていたし。20歳よりJKがいい、ってことも反論しなかったし。
女は若くてかわいいことだけに価値があるという文化の中で、
JKは性の対象としての、女の一番いい時期の象徴です。
そんなJKがゲス男に消費させられず、逆にゲス男をぶっ潰すのは、本当に快感ですわ。
残念なのは、この映画は女たちがみて、熱狂してしかるべきなんだけど、
現実を生きるのハルコやアイナやハルコの母は、この映画に辿り着かないという現実です。
多くの彼女らが繋がれている地方都市では、この映画、かからないんだよ。物理的に見られないのね。
そして映画を観る程度の可処分所得もなかったりするんです。それが女の現実です。
そして、この映画、ちょっと難しいんです。
その上、一番つらいのはさ、現実の女たちは、JKギャングに共感するのは、まだ無理だとおもう。
そう思えるのは、怒っていいってわかってる人だから。
その程度まで、自尊心を養えてこそできる事だから。
怒っていいかもわからないんだよ。
社長や専務の言い分が正しいって思わされていてさ、それに反抗もできない。そして彼らの価値観で生きていることに疑問を持っていないから、苦しみの出所がわからず、自分より劣っている(と信じたい)人に苦しみを転嫁している。痛みは受けているから、自分より弱い、自分の子や娘や友達やゲーノーカイのうわさとかにさ、仕返しをしてるのさ。わけもわからずに。
地方都市で生きる女の閉塞感は、私の苦しみでもあります。
今は政令指定都市に逃げ込んではいますが、
あのままふるさととの関わりを続けていたらとおもうとぞっとします。
アイナやハルコやハルコの母は、自業自得だとも思います。
もっと前に生き方を自力で変える手段はあったはずです。
でも、そんな事に気づかないくらい、選択肢が見えないように、
立ち止まって思考させないように、問答無用のレールが敷かれているんです。
それを振りきって自由に生きろということなんです。
だから、アズミハルコは行方不明を自ら選んだわけです。ハルコとアイナの夜の邂逅がとてもよかったです。アイナに届いていてほしい。
すっごくよかったけども、もちょっと難しくない語り口で多くの女たちに届けて欲しかったので、星4つです。
多分原作が好きじゃない
チャットと予告に釣られて鑑賞。渇きのような映画を期待していましたが、期待はずれだった。
一番気になったのが、(少なくとも地方では)男尊女卑が根深く残っており、男は皆、女性蔑視をしている、それに対し女性は怒りを感じている、というメッセージの部分である。
今の世の中って本当にそんなか?もちろん女性蔑視する人もいるが、逆に女性の力の強いコミュニティでは、「〇〇にもなって彼女いないの?結婚してないの?」という逆セクハラみたいなものがあるような気がする。
アズミが振られるシーンにしても、他に女できた事もあるだろうが、いきなりバイト先に迎えにきたり、自分が結婚するために行動しているのであって、全然相手のこと考えてないしお互い様だよーと思った。
この話では基本的に幸せになる人は出てこない、ただ1人を除いて。
作者が既婚か未婚か知らないが、30後半になって、結婚したいけど今の日本人の男はろくな奴はいないし、ヨーロッパ人と結婚してーという女がこの映画を好きになるのだと感じた。
ひょっとして
女性だと心をえぐられる話なのかな。僕はあんま共感できなかった。
開始五分くらいで「あ、高畑充希にバカの役は無茶だ」と思って物語に入り込めなくなったの。大賀もバカの役は厳しいね。
有村架純が≪ビリギャル≫であんまりバカじゃないギャルの役やったけど、賢そうに見える俳優さんだと、あの辺が限界なんじゃない。
ストーリーは、蒼井優が家でも職場でも追い詰められてって、恋心だかなんだか解らないまま男つかまえようとしてうまくいかなくて「もう、やだー!」ってなんの。
高畑充希も「もう、やだー!」ってなんの。
集団暴行してる女子高生もいて「男に復讐してる」って言ってんの。
なんか女子高生ブランドとか二十代女子ブランドとか、その辺のことを言ってんのかなあという気がするんだけど、そのブランド関係なく生きてきゃいいじゃんという気がして共感がいまいちだったなあ。
原作読んだら、なにかもっと解るかも知れないから、読んでみたいとは思ったよ。
シンデレラの姉は目をえぐられる
見終わったあと良かった、とも悪かった、とも言えないなんだかよくわからない気持ちになった。
役者陣の演技はとてもよかった。蒼井優演じる安曇春子の冴えないごく普通の女性から曽我氏に見せる安心と不安、職場や周りの話を聞くときの繊細で微妙な表情の変化など、とてもよかった。また、高畑充希演じるアイナはとにかくうざい。けれどその端に見える孤独が垣間見えた時、そして溢れ出た時心が動く感じがした。ほかにも太賀と葉山奨之のクズ加減や石崎ひゅーいのなんとも言えない存在感、皆それぞれの役柄に特徴が出ていて、また心の機微が繊細だった。
しかし、物語のテンポや流れが遅かったように感じた。アイナたちの場面がアズミハルコ同様に長かったのに、アイナの孤独についてきちんと向き合う時間が、アズミハルコに比べて少なかったように感じる。(アズミハルコが主人公だという点を考えても)そのせいで、アイナたちの場面が長く感じてしまった。
女子高生ギャングは何も伝えたかったのかな。。
加えて、とにかく世界が狭かったなあ。みんな何処かで繋がっていてみんな昔からの知り合い。あんな閉塞感耐えられるかな。
女って怖い
はじめはよくわからなかったけど、徐々に人と人の関係性がわかってきてミステリーな要素もあったと思う
男女差別と女の復讐といった感じだった
女って怖い
蒼井優、高畑充希、菊池亜希子の演技がみれてよかった
イマイチ…?監督の作品を作ることへの自信の無さが露呈
時系列をしっかり把握していないと、理解しづらい作品。特に、春子と恵菜の関係がどう繋げればよいのか。若い男だけを狙う(標的にする)女子高性の集団の真の目的は?。曽我を演じる石崎さんはなんか良かった。フランス人と結婚した吉崎もグッとした。
愛菜を演じた高畑さん。『とと姉ちゃん』の後の軽い女役を演じた常子と愛菜、『淵に立つ』の大賀は、それぞれの役をこなしてはいたが、彼らの役者として驚愕させるほどの演技ではなかったように思える。出演者が勿体ない。国広さんとか加瀬さんとか。あまり自分のなかにズシとくる、説得力のある作品ではない。
※わざわざ監督が映画館まで来なくても良かった。作品の言い訳をしているようで不快だ。
老若男女が鑑賞してきているので、観終わった後の感想がバラバラなのは当たり前だし。
もう少し自信を持って、映画を製作してほしい。映画監督としてミニシアターで観てもらう
人間は限られているのですから
全11件を表示