「地方都市で暮らす女性の閉塞感が伝わる」アズミ・ハルコは行方不明 AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
地方都市で暮らす女性の閉塞感が伝わる
原作は女性作家の小説なので、かなり切実なエピソードもある。いたる場所で同窓生と偶然会うエピソードは、地方のコミュニティーの狭さ、行き場のなさをうまく伝えていた。一方で、男だけを襲う女子高生ギャング団なんかはまあ、ファンタジーだと思ったけど。
松居大悟監督の過去作では「スイートプールサイド」が割と好きだったが、今作は女性の生きづらさを男性監督が代弁するような格好になり、観る側としてはいまいち乗り切れない感じではあった。
時系列をかなり操作していて、ハルコ失踪前と失踪後を行ったり来たりするのだけど、それもあまり効果的とは言えない。
高畑充希は、朝ドラの出版社社長役からまだそう日が経っていないせいもあってか、ヤンキーキャラは無理をしている感じを受けた。女子高生ギャング団リーダー役の芹那は好印象。ギャング団のメンバーたちの人生も見たかったな。
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