「分かりやすいアメリカ版ハリポタ」グースバンプス モンスターと秘密の書 かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
分かりやすいアメリカ版ハリポタ
R・L・スタイン原作の同名児童向けシリーズ映画化。
監督は『名探偵ピカチュウ』のロブ・レターマン。
原題の『Goosebumps』は鳥肌という意味。
【ストーリー】
父親が亡くなり、ニューヨークから母親が副校長として赴任するデラウェア州の片田舎マディソンに引っ越してきた少年・ザック。
越した家の隣の家に住む同世代のかわいい女子、ハンナのことが気になってしかたがない。
ハンナの父親(ジャック・ブラック)は近所でも有名な変人で、ザックは学校に行かない彼女に対して、父親からの虐待をうたがう。
監禁された?彼女を救うべく、ザックはたった一人の友人・チャンプとハンナの家に忍びこむ。
無事ハンナを見つけ、虐待が自分の誤解であることを知るザック。
しかし、おびえたチャンプが、ハンナの父親の書斎棚に固めてしまわれたグースバンプスという小説シリーズの封を開いてしまい、中からイエティのようなモンスターがとびだしてくる。
大騒ぎになり、父親に見つかってしまい、四人は協力してどうにかモンスターを本にもどす。
父親の正体は、グースバンプスシリーズを書いた小説家の、R・L・スタインその人だった。
心を病むほどのイジメから逃れるために書いた小説だったが、イジメっ子たちへの復讐を果たすために書かれたモンスターたちが実体化してしまったという。
「分かったら、わが家には関わるな」
スタインがザックに強く警告する。
だが彼らが揉めているあいだに最悪のモンスター・腹話術人形のスラッピーが本からぬけ出していた。
スラッピーはこれまで書かれたグースバンプスのすべてのモンスターを解き放ち、本を焼いて封印を阻止、田舎町マディソンを大混乱におとしいれる。
原作も原作者も知らなかったんですが、R・L・スタイン、アメリカでは本当に売れてて有名なんですね。
「スティーヴン・キングのできそこない」
とザックに言われて激昂して、
「私の方が多くの本を売っている!キングが追いかけているのが私なんだ!」
って怒鳴るシーン、Google先生に聞いたら本の販売部数でも実際にスタインの方が多いようです。
ちなみにキングが3億5千万部。
スタインが4億部以上だそう。
すごいな二人とも。
ちなみに日本で一番発行部数の多い小説家は東野圭吾で、全作品で1億部超だそうです。
アメリカのティーン向け映画って派手さに重点を置いてて、設定やストーリーがイマイチ(失敬!)なイメージでしたが、この作品はそのへんも巧く作っていて、これなら売れるなと感心しました。
キングが本当にスタインを追いかけているかどうかは知りませんけど。
でもまあJKローリング映画のような外国人には理解しづらい設定もないし、とっつきやすさはこっちかなって。
ハリポタもファンタビも、舞台設定の面白さは抜群なんで、どっちが上下という話ではないんですが。
ジャック・ブラックも楽しそうに作者のR・L・スタインと腹話術人形のスラッピー演じてるし、主人公はイケメンでヒロインはかわいいし、この作品、けっこう拾い物ですよ。