「始まり、広がり、捻り」グースバンプス モンスターと秘密の書 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
始まり、広がり、捻り
世界的ベストセラーの児童ホラーを、ロブ・レターマン監督とジャック・ブラック主演で映画化。
このタッグの前回作「ガリバー旅行記」は凡作だったが、こちらはなかなか面白かった!
田舎町に越してきた高校生のザック。
隣家の美少女ハンナと親しくなりウキウキ。が、彼女の父親に何やら威嚇される。
時折、隣家から悲鳴や物音が。
意を決して隣家に忍び込むと、音は本の中から。
本を開くと…!
あら、不思議!
本の中から怪物が出現!
雪男、ノーム、ゾンビ、恐怖のピエロ、“カマキラス”…。
狼男、透明人間、ミイラ…“ダーク・ユニバース”をこれ一本で。
コミカルな作品だが、怪物たちのボス的存在である腹話術人形のスラッピーは、これがシリアス作品だったらかなり怖い。
ハンナの父親は作家で、彼が不思議なタイプライターで書くと、怪物や物語が実体化。
スラッピー率いる怪物たちは本の中に閉じ込められた復讐すべしと大暴れ。
やがて小さな町を巻き込む大騒動に…!
実質主人公はティーンたち。
ハンナ役の娘が可愛い。
彼女にはある秘密が…。
ラストはあのままで良かったと思うんだけど、児童書なのでご都合主義はご愛敬。
面白いのは、
原作者の名はR・L・スタイン。ジャック・ブラック演じる作家の名もR・L・スタイン。
原作者をそのまま主人公にしている点。
原作者の目の前で物語が本物に。
作家の類い稀な創造力を具現化。
楽しさとスリル。笑いと、ほんのちょっぴりの切なさも。
物語は始まりがあって、広がりがあって、捻りがあって。
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