クリムゾン・ピークのレビュー・感想・評価
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ゴシックホラーというらしい
あまり期待していなかったのだけれどこの時代の建物・ファッション・文化・風土が感じられて観ていて楽しかった。
アメリカの実業家の豊かな屋敷からイギリスの朽ちた古城に場面が移ると物語は急に不穏になる。画面に常に映り込む蛾。埃。汚れやシミ。潔癖症の自分には古城はきつかった。
犬必要だったのか?
幼子時代に見た母の幽霊がなんで未来のことを忠告したのか?
土地や建物に幽霊が居つくのなら幼子時代と古城にいる間以外に幽霊を見ないのはなぜ?
急にトーマスがホワイトウォーカーになって現れたのはなぜ?
等々不思議箇所はあったが。
あの掘削機に巻き込まれて死ぬか、赤い粘土に飲まれて死ぬかすると思ったのだけど
そんなシーンはなくて、あの赤い粘土の必要性あったのかなと思った。
ルシールが美しくて妖艶だった。
雪と赤
雪が降る屋敷で天井に穴が空いているという風景。広大な敷地では掘削機によって赤い粘土を掘り出そうとしていて、雪が赤に染まっていて異様な風景。屋敷にはエレベーターも備え付けられていて、地下室には赤い粘土が貯められたタンクがずらり。屋敷内に蛾が飛び交う不気味さもあったが、CGだとわかるのでそれほど汚くは感じない。
遺産目当てでロンドン、パリ、ミラノと、あちこちの女性と偽装結婚を繰り返していたトーマス(ヒドルストン)であったが、すべては近親相姦となる姉ルシール(チャスティン)との愛のためだったのだ。そのおどろおどろしさは伝わってこないものの、悲しみの花嫁たるイーディス(ワシンコウスカ)の切なさが感じられる。
必ず紅茶に毒を入れて殺そうとしていたルシール。弟トーマスはイーディスを真剣に愛し始めていたため、やめてくれと願うが、狂気の形相をしたルシールが迫りくる。クライマックスではイーディスの父親を殺したのも自分たちの母親を殺したのもルシールであることが明かされる。アメリカからイーディスの幼なじみの医者アランが助けにやってくるが最後の死闘はちょっと引いてしまうほど・・・
(ほぼ備忘録)
幽霊とは歴史の証人
日本の特撮やアニメなど、様々なポップカルチャー好きを公言しており、日本では「パシフィック・リム」でその名が一躍有名となったギレルモ・デル・トロ監督の最新作である。
ギレルモ監督といえば、前述したこともあり、割りとオタク向けの監督と思われがちだが、氏のファンにそんなことを言えば鉄拳制裁を食らうこと請け合いである。氏の真骨頂は、オタクとは対局に位置する、絵本のようなファンタジー世界で繰り広げられる非常にリアリティのある人間模様だからだ。
さて、そんな本作。率直な感想は、氏の得意分野のダークな世界観を存分に活かし、その上で、愛憎など様々な感情渦巻く人間模様を非常にうまく描いたドラマだと感じた。
まずは、プロモーションでも押し出されている、洋館の描かれ方。本作はダークファンタジーでありながらも、事件の多くは、紛れも無い現実世界で起こっている。それ故に、基本はそこに実際に存在する、朽ち果てて古びた歴史ある洋館という描かれ方をしている。しかし一方で、そのあまりにも現実離れした体験などにより、主人公は今起きていることが、現実なのか否かという境界をさまよう。そういった場面での洋館の描かれ方は、まるで怖いおとぎ話のような、非常に幻想的でおどろおどろしい描かれ方をする。つまり、現実的な建物でありながら、時折、あまりにも現実離れした姿も見せる、変幻自在の様相を呈しているのだ。まさに、監督が求めていた「生きているかのような洋館」が非常に感情豊かに描かれている。また、燭台や食器類、ベットや扉の取手ひとつひとつが非常に作りこまれており、職人のコダワリも垣間見ることが出来る。この洋館を隅々まで観るためだけに、大スクリーンで鑑賞した価値は十分にあると思う。
続いて、俳優。本作の主人公は、ミア・ワシコウスカ、ジェシカ・チャステイン、トム・ビドルストンの3名である。特にジェシカ・チャステインの演技は素晴らしい!(個人的に好きな女優さんというのもあるが…)数々の女優賞の受賞歴がある彼女だが、ああいった演技は非常に珍しいと記憶しており、聡明な女性や勝ち気な女性を演じる傾向があったので、本作のような妖艶でミステリアスというか、端的に表現するなら「怖い女」をここまで怪演出来るのかと、非常におどろいた。女優として新境地を開拓したという感想だ。また、ロキでお馴染みのトムヒは、あいも変わらず笑顔が魅力的で紳士な男性を演じるのが上手い。あの怪しげな笑顔に魅了される女性が多いのも十分に納得できる。胡散臭いけど優しい男性を演じさせたら彼の右に出るものはいないだろう、そう確認できた役柄だった。
タイトルなし
『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督作と言うことで観に行ったけれど、残念ながら期待外れ。ヒロインには幽霊が見えるという点がもう一つ物語に有機的に絡んで来ない(というか、クライマックスシーンまで途中に何の伏線もなし)。トム・ヒドルストンのケツを見る映画。最近の映画は男のケツを見せるのが流行りらしい。
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自宅で鑑賞。タイトル通りな色味のオープニングロゴ("UNIVERSAL"~"LEGENDARY")から始まるゴースト・ストーリー。母の死の回想から14年後の本筋に入った途端、テンポやリズムのギャップに戸惑うが、ミステリー色が濃くなり始めると俄然面白くなった。“幽霊”の外観(あやふやでモヤモヤした輪郭やフワフワ浮く表現等)は、G.デル・トロが製作総指揮に着いたA.ムスキエティ監督『MAMA('13)』のと酷似していた。ゴア描写はマイルド目乍ら痛く壮絶なクライマックスが待っており、観る者を選ぶ。65/100点。
・仰々しく重厚なBGMやビジュアル等、ゴシック的な作り乍ら、至って現代風な捻りの少ないストーリーで、ミステリーやサスペンスとしてのストーリーテリングもお世辞にも褒められない。“ルシール・シャープ”役、J.チャステインの狂いっぷりは素晴らしいが、後半では更に凄まじい女の諍いを見せつけられ印象深い。モチーフやアクセントとして蝶が上手く処理出来無かった感は否めないが、恐らく監督の好きなモノで構成されたであろう幻想的なエンドロールがとても美しかった。
・本作はインスピレーションを『回転('61)』、『たたり('63)』、『エクソシスト('73)』、『オーメン('76)』、『シャイニング('80)』から得たと云うG.デル・トロ監督、『ヘルボーイ('04)』の135日、『パシフィック・リム('13)』の100日に次ぐ68日と云う短い日数で撮影が行われた。オリジナルで組まれ監督自ら、キャリアの中で最高だったと絶賛したセットだったが、撮影終了後に全て取り壊された。
・監督とM.ロビンスは『パンズ・ラビリンス('06)』の後、本作の第一稿を書き上げたが、スケジュールの都合で六年半以上、製作が遅れたらしい。
・T.ヒドルストンの“トーマス・シャープ”役は当初、B.カンバーバッチがキャスティングされたが、非公開の理由で降板した。亦、“イーディス・カッシング”役もE.ストーンにオファされたが、スケジュールの都合でM.ワシコウスカに変更された。
・“ルシール・シャープ”役のJ.チャステインは本作の為、ピアノを猛特訓し、劇中で全て演奏している。彼女は以前、G.デル・トロが製作総指揮をした『MAMA('13)』の際、ベース・ギターを猛特訓した。
・鑑賞日:2016年2月14日(日)
トムヒさんとミア見たさに観た作品((。´ω`。))全体的に怪しい雰...
トムヒさんとミア見たさに観た作品((。´ω`。))全体的に怪しい雰囲気がとても良い。セットとか衣装もすごく素敵☆それにしてもお姉ちゃん怖かったな…。最後2人で戦うシーンも良かった。
ゴシックな衣装とセットが素敵
評判どおり衣装やセットが素敵だった!美術目当てで見たけど役者さん達がいい感じで、予想より面白かった。
嫉妬に狂うお姉さんの演技が良い!嫉妬の魔女!
あとお化けちゃんたちが可愛いかったです。ちょっとグロいシーンもあるけど、怖くはないのでホラー苦手でも大丈夫。
ゴシックホラーを堪能。
前半は幽霊にビビり、後半は殺人鬼姉の狂気にビビらされていた私でした。
面白かったか?と言われれば微妙…でしたが、ミア・ワシコウスカの秀麗さと、映画全体の不思議かつ優雅な雰囲気はとても惹かれるものがありました。
話そのものよりも独特の美的センスが印象深い映画でした
古典的なゴシックホラーでありつつも、その実は愛憎劇がメインだったりもするような映画でしたが、まあ話的には特別驚くような展開ではなく、ある種想像通りに推移するストーリー構成で、正直既視感も否めませんでした。
ですが、この映画はやはり話そのものでは無くギレルモ・デル・トロ監督独特の世界観を堪能する映画だったと思うので、まあそこに関してはお腹一杯満足できる映画に仕上がっていたかなと思いました。
怖さの中に潜む美しさ、デル・トロらしい独特の美的センスが、目で、耳で思いっ切り堪能できる映画になっていたので、ホント妙な満足感は味わえました、話そのものにはそこまで惹かれずも、作品に漂う雰囲気だけは結構好きでしたよ。
ボロボロに朽ち果てた古城のような屋敷に佇む妖しげな姉弟、赤土のアレも含めて舞台設定は文句無し!
幽霊はいかにもデル・トロ過ぎて、ゴシックホラーと言うよりはいつものダークファンタジーのようでしたが、とりあえず雰囲気だけは抜群の空気感で、まあ怖さは大して感じませんでしたが、美しさとグロさが同居していたその世界観に思わず惹き込まれてしまった映画ではありましたね。
幽霊が主人公に匂わす程度ではなく、もうちょっと的確なアドバイスをしてやれよと言った感じの突っ込みどころは、まあご愛嬌と言ったところでしょうか(笑)
しかしこの映画は、主人公よりもやはりあの妖しげな姉弟の存在感に尽きる映画でしたよね、トーマスとルシールがあまりにも妖しすぎた、特にトーマスを演じたトム・ヒドルストンが、ロキを髣髴とさせるような、掴みどころのないキャラだったので、とにかくトムヒ萌え度が半端じゃなかったです、そして姉との関係性がありつつも、主人公イーディスへの想いも変化したりして、そんな愛憎劇の様相を見せた部分に関してはまあ正直笑っちゃうぐらいの展開ではあったのですが、何だかんだでまずまず楽しませてもらったかなと、返す返すも話的に惹かれた訳では無いんですけどね、デル・トロ監督が楽しんで作っている様子に、こちらもノセられた感じで・・・。
ルシール役のジェシカ・チャステインの暴走ぶりも、迫力あって思いっ切り魅了されました、クライマックスのアレは、突っ込みどころも半端じゃなかったのである種衝撃と言うよりは笑劇的な展開でしたけどね。
主役のミア・ワシコウスカは、安定のコスチュームプレイ、オカルトめいた世界観には相変わらずピタリ嵌ります、美しくて目の保養にもなりました、アリス感もありつつ、更には弱々しくちょっとおバカちゃんな面を見せつつも、アグレッシブな面も見せたりと、作品の中でみせる変化に、あの姉弟ほどではないけど心惹かれるものはありました。
そして中途半端なイケメンのチャーリー・ハナムは、やはり中途半端な印象度である意味らしさを発揮してましたね。
最後はお口あんぐりなバトルにいろんな意味でビックリさせられましたが、まあとりあえず全体的にはデル・トロお得意のビジュアル描写に、妙な満足感は得られたゴシックホラー愛憎劇でした。
家の掃除がしたくなる
そんなに恐怖という感じではなかった。
衣装とかインテリアなどの美しい完成度に魅了された。
恐怖、古さ、ボロさ、血液色に染められたこの屋敷のお風呂に入れる主人公に勇気をもらった。
現実にあるとしたら、掃除をしてみたい。
ホラーはどちらかと言うと苦手でしたがトムヒがいたので観ました
幽霊は出てきましたがホラーというよりサスペンス
姉弟愛とまとめるには狭すぎる
狂うほど愛してしまった姉
姉よりも愛する人に出会ってしまった弟
その姉弟に巻き込まれた娘
トムヒがとにかく美しかった
期待値は高めないで見るが吉
期待値高めで観てしまったためか、個人的にはあまり面白くなかった印象…
幽霊の話なのか、殺人鬼が怖い話なのか、色々と中途半端に感じてしまいました。
ラストはてっきり今まで殺された女性たちの幽霊が復讐として姉を殺して主人公は助かる、というオチかと思いきや、普通に女性2人のタイマンバトルが始まってびっくり笑
R-15なだけあって、ところどころ痛々しいシーンはありましたが断面とか血がブシャー!は無いのでグロさを求める人には物足りないかもしれません。(お父さんの死体はなかなかグロテスクですが)
グロだけではなくトムヒのお尻もR-15指定なのかな…
ホラーの味付けがされたわかりやすいサスペンス。絡み合う3人が魅力的...
ホラーの味付けがされたわかりやすいサスペンス。絡み合う3人が魅力的。ラストの女同士の戦いはちょっと迫力不足で映画の内容に不釣合いだった。
デル・トロ満載
ホラーと言うよりもゴシック・サスペンス。
とにかく映像が素晴らしく美しいです。
下手なホラーよりも痛いシーンが多く描写も直接的。
姉さんの狂気っぷりも最高です。
個人的にデル・トロ作品の美しく悲しい物語にハズレなしです。
ホラー?
ホラー苦手で極力避けてたんですが、キャスト(特にトムヒ)につられて鑑賞。
結論から言うとホラー風味のサスペンスでした。
途中までビビりながら見てるうちに、だんだんと美術や俳優陣の表情に引き込まれました。衣装がどれも美しい。
主人公のイーディスの服がどれも明るい色なのに対して、屋敷や他2人は黒や暗緑、濃紺だったりなのでイーディスの異質さが際立ってました。
メイン三人がこの顔ぶれ(ミア・ワシコウスカ、トム・ヒドルストン、ジェシカ・チャスティン)でなければ、もっとチープな作品になってたのではないかと。そのくらいゴシックテイストがハマってます。退廃美?好きな方には堪らないんじゃないでしょうか。
ホラーが見たい人には物足りないかもしれないですが、私にはこのくらいでちょうど良かったです。
最後に、
デル・トロ監督トムヒに配役してくれてありがとう最高にハマってました
すべてがもったいない
資産家の娘(ミア・ワシコウスカ)が殺人鬼姉弟(ジェシカ・チャステイン、トム・ヒドルストン)に騙され、怪しげな屋敷に連れ込まれる。
幽霊は出てくるが怖くない。
姉弟も怖くないし、娘も案外平気そうなので、これは何?
血と雪の世界。屋敷のデザイン。ゴシック・ホラー。建物内に降る枯葉や...
血と雪の世界。屋敷のデザイン。ゴシック・ホラー。建物内に降る枯葉や雪も印象的に美しい。ホラーモノは美しくてナンボですね。刺す!んで、抜く!!!
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