「ん~?」マクベス(2015) A.Camelotさんの映画レビュー(感想・評価)
ん~?
マクベスというシェークスピア劇、初めてでした。映像が美しく、俳優の熱演は素晴らしいし、セリフ回しがやはりすごいなぁとは思いましたが、いったいこの物語は何を観客に訴えたいのでしょうか。これほど有名な悲劇の脚本に深い意味や示唆がないはずはないので、おそらくこの映画がちゃんと描けていないのではないかと思いますが、残念ながら勉強不足で真実も分からず判断もできません。
・予言者の女達がマクベスに「お前は王になるがお前の友人はその後の王の親になる」と告げる
・マクベスの妻がそれを聞いて全力でマクベスに君主を殺させる
・マクベスは気が進まなかったのに実行してしまい、うまく王にはなったが友人の息子に安心できず友人親子を殺そうとする
・友人の息子に逃げられてしまいマクベスはさらに不安になり精神を病む
・追い詰められて荒野をさまようとまたもや予言者達に会い予言に勇気づけられ暴君化
・あれほど悪に染まれとマクベスを攻め立てた妻がマクベスの変わり様に落胆し、なぜか死んでしまう(死因不明)
・マクベスは人望を失い、妻と子をマクベスに殺され復讐に燃える近隣の領主と決闘して死ぬ
ほぼこういう内容です。示唆されたことは
1.女は目先の欲望に目がくらみやすく、考えが浅はか
2.悪事には必ずしっぺ返しあり
3.気が進まないことは勢いや他人の言葉に乗って実行せぬこと
なんか深みがないです。釈然としないのは、最初と途中に出てくる予言者。彼女らが、頼まれもしないのに一見良いことを一方的に言って消えてしまう・・・この物語は彼女らが要らないことを言ってマクベスらが翻弄されひどい目にあう物語だということです。