「燻し銀的な美術が見たい人向け」マクベス(2015) ちややんさんの映画レビュー(感想・評価)
燻し銀的な美術が見たい人向け
劇のマクベス好きで、見に行きました。
おそらく新解釈をストレートに見せる為なのか
新解釈に必要なさそうなシーンは大分削られ
夫妻の発狂してゆく過程が大幅になくなってます。
夫妻が色々とおかしくなっていく過程の見せ方、演出のしかた、どんなものが出てくるのだろうと客のワガママで期待していたのですが
その辺あっさりとしており、
でわでわそれを無くすことによって表現された新解釈とやらは、そこまでストーリーのスパイスになっているのかといえばそうでもないのでなんだかあまり楽しめませんでした。
古典を基にしてる映画で人が求めるものもそれぞれだけれど。もともとのストーリー好きな人は楽しめるのだろうか…?これ?
だからと言って、初見の人にはポカンなところもあると思うし…。
客観的な映像で事件を描く映画なのかな?と思っても案外主観的な表現が入ったりでどういう位置で見ていいのかよくわからないし、
う〜〜ん久しぶりにモヤッとしました。
でも劇では表現しきれない
向こうの国の奥行きのある原風景とか、砂に血が染み込んだような質感とか、ヨリで観れるからこそわかるドレスの素材、美術が沢山の情報量を持って迫ってくるので、(だから舞台の台詞をそのまんま使うとくどく感じたのかも)
マクベス映画にしなくってもいいじゃん。
なんて事は一切ないです。
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