「とても懐かしい」バイオハザード ヴェンデッタ 耶馬英彦さんの映画レビュー(感想・評価)
とても懐かしい
最初にプレイステーションで遊んだゲームがバイオハザード2だった。画像は所謂ポリゴンというやつで、ブレてよくわからなかったり、画面の視点が変わるのがややこしかったりしたが、それでも怖くて面白くて夢中で遊んだものだ。レオン・ケネディとクレア・レッドフィールドが主人公だった。
そのあと、クレアの兄クリスが主人公の最初のバイオハザードをプレイして、ジル・バレンタインやレベッカ・チェンバースの演奏するピアノ曲月光に聞き惚れたりした。ジルを主役のラストエスケープも画面はまだ粗かったが、ジルが弱くてドキドキしながら進めたものだ。
レオンが主人公に戻ったバイオ4あたりから画面の質が格段によくなり、操作性も視点の移動もスムーズになってゲームがやりやすくなった。反面、あまり怖くなくたったような気がする。ゾンビやモンスターに慣れたということなのだろうか。
本作品はバイオハザードのルーツとも言うべき、アンブレラの工場に繋がる洋館から始まる。ゲームではこの場所で最初に遭遇するゾンビが兎に角怖かった。ゲームではミスすると主人公が死んでしまうが、映画の主人公は失敗しないので、ある意味安心して見ていられる。
アクションの迫力は、登場人物たちの動きといい、見せる視点といい、実写以上のクオリティだ。謂わば超人的なゲーマーが超高速で完璧にゲームを進めているような、そんな感じである。
基がアクションゲームだからひたすらアクションが続くが、レオンが人間臭さを見せたり、クリスが本音を吐いたりする場面もあって、それなりの作品に仕上がっている。
レベッカは物語のマドンナ役としてフェミニンな魅力を出したかったのかも知れない。巨乳でコケティッシュなレベッカも悪くはないが、やっぱりレベッカには少女みたいな貧乳でいてほしかった気もする。