「死者を葬る」サウルの息子 Momokoさんの映画レビュー(感想・評価)
死者を葬る
この人間としての営み。
サウルの表情は最後までずっと固いままだが、死んでしまった息子をラビとともに葬る事に自分の命をかけている事がわかる。
ホロコーストの手先として、わずかの間生き延びるために、ゾンダーコマンドをする男の自分の最後の尊厳を守る事なのだ。
戦争で、ホロコーストで殺された死者たちはずっと人として埋葬され、供養される事を願っている。
それは生きている我々が、もう殺さないと誓う事だ。
カメラはずっとサウルについていくので、わかりにくさがある。死体処理の場面も多く、カメラの外側を想像すると震えてくる。
外に出たシーンの森の緑の木々は、奇跡のように美しかった。
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