「楽しむ映画ではない」サウルの息子 SHさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しむ映画ではない
制作方法は古典的でありながら、撮影の仕方や主人公の画面へのおさめ方などが斬新だった。
息子への執着という気持ちは理解できるが、死体への執着というものには理解しがたいものがあった。宗教の違い云々というよりも、パーソナルといったところか。そうは思うもののどうしても宗教上の意味合いを感じざるを得なく、しっかりと埋葬したい、と主張されても全く理解できなかった。
この人は死にたいんだなと思ったりするものの、結構自分の生にも執着するし、やっぱ分からないというのが正直な気持ち。ユダヤ教徒のハンガリー人ならば、痛切な思いになるのだろうか…どうしても想像がつかない。かといって完全に否定することなどできないし、なかなかモラルというものを揺さぶられる手厳しい映画かもしれない。
覚悟を持って臨まないと、理解できないし、そして寝る。
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