サスペンスそのものの部分に関しては強引だし突っ込みどころも満載だったので、そう褒められた内容ではなかった印象なのですが、男とは全然違う女ならではのドロドロとした部分が、まあとにかくこれでもかと言うぐらいドロドロしていたので、リアリティは無かったですがそのドロドロとした部分に何だかんだで惹き付けられてしまった作品ではありましたかね。
嫉妬、いじめ、レイプ、等々・・・ここまで表裏が激しく、陰湿な女子ばかりが揃った女子高なんてありえなさ過ぎですが、でも心の声に留めておかなくてはいけないものが思わず行動に出ちゃっている生々しさ、若さが、映画的にはこれはこれで見入ってしまうものがあったりして、本編のサスペンスよりもそっちの方で面白みを感じてしまった作品でしたよ。
現代パートはまあ正直それほどの見応えはありませんでしたが、7年前の女子高時代の回想シーンで少しづつ話が展開されていく作品でしたので、まさしくタイトル通り女子高ありき、もう少し現代パートの脚本・演出に工夫があれば全体的にも十分面白い作品に仕上がったと思うので、そこはちょっと勿体無かったですね。
最初は密室劇として面白くなりそうな雰囲気もありましたから・・・。
しかし、早い段階でアレしちゃった物語の重要人物の行動は、どうなのかなぁ・・・犯人もそれは悪いのは当然だけど、あなたの性悪ぶりもなかなかのものだったような(苦笑)
自分のことは棚に上げた自己中心的な復讐劇だった分、どこかスッキリしない、モヤモヤ感が残ってしまう作品だった気もするんですよね、でもその性悪ぶりで話に惹きつけられたのも間違いない事実ではあるのですが。
それとあれだけドロドロしていたのに、卒業式ではしっかり皆で仲良くダンスしているのはどう言う訳なのか、その辺りのサバサバしているところも女子高ならではなのかな、それとも単純に主演の峯岸みなみにダンスをさせたかっただけなのかな、どうせならAKBの曲で露骨にやってもらった方がむしろ面白かったかも。
そして冨手麻妙が峯岸みなみをボッコボコにいじめるストーリーに改編して、AKB時代の積年の恨みを晴らす的な・・・ってそれではいくらなんでも生々しすぎるか、それにしても、冨手麻妙はいじめっ子役が本当によく似合うなぁ。
主演の峯岸みなみの演技に関してはまあ卒なくこなした印象ですが、可もなく不可もなく過ぎて逆に印象にはそこまで残らず(でもAKBの中では昔からこっそり好きなキャラだったりもするのですが)、やっぱりインパクトとしては転校生・美冬役の高田里穂が圧倒的だったでしょうかね、美と言う部分でも、性格的な部分でも、オーラがとにかく凄かった、それと夏美役の泉はるもなかなかの美人さんで印象に残りました、と言うかこの学校、美人さんばかり揃っているからこんな嫉妬だらけの学校になってしまったのではないかな・・・。
まあ何にしても、いろいろと突っ込みどころは多かったですが、峯岸&美女軍団によるドロドロとした女の争いは、何だかんだで見入ってしまうような不思議な魅力があったりして、程々には楽しめました。