「とても面白かった」ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ 赤忍者さんの映画レビュー(感想・評価)
とても面白かった
この監督の映画は約10年ぶり。最後に見たのは特集上映の「肉」だったか。ある特定のテーマではなく、一つの街を丸ごと見ていく、とのことで、作風が「巨匠」ぽくなっているのかな?と思っていた。確かにモノクロ時代のような、ヒリヒリしたシチュエーションに思わず息を呑む臨場感に溢れているわけではない。しかし、街中のあらゆる場所で色々な種類の言語により語られる、自分達の生活を守ろうとする住人達の言葉と、その姿を捉える映像にはやはり普通のドキュメンタリーじゃ味わえない瑞々しさを感じる。そして編集のリズムの緩急が良く、画面への吸引力が劇映画並みに強い。
若いときに憧れていたアメリカの街やアメリカ人のイメージにとても近いものが、ジャクソンビルにはあるように思える。今作の撮影は2014年だが、4年経った現在はどうなっているのか、とても気になった。
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