ブルーに生まれついてのレビュー・感想・評価
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愚か者にしか見えないけど…
最後に選んだ道
トランペットのジャズマンが恋人、友人に支えられながら薬と戦い夢に挑む話
ジャズミュージシャンのチェット・ベイカーの半生を映画化した本作、とにかく主演のイーサン・ホークが素晴らしい演技を見せてくれる。
薬物中毒と顎のケガ、どん底で明日も見えない絶望感、足掻く姿を見ていて胸が締め付けられた。
それでも支えてくれる恋人の愛、自分だけじゃなく彼女のために頑張ると男の顔はカッコいいの一言だ。
劇中の歌も演奏も一人でこなしている点も役者魂を見せつけられるし、上手なので説得力もあった。
作品内の画も一つ一つ綺麗だしかっこいい、浜辺を歩く二人、畑で練習する姿など、自然とトランペットとイーサンが最高にきまっていた。
チェット・ベイカーの事を知らなかったので最後の展開もハラハラしたし、いい映画体験でした。
劇中セリフより
「一つ武器を見つけて磨けばいい」
得意な事、好きな事を続ける、誰にも負けない武器を持とう。
まずは武器を探す事から始めてみようと思います。
見つけたら錆びないように気を付けながら磨く、戦う時が来るまで。
弱い主人公
初っ端に 8本足がぁ〜無理〜 すきっ歯(笑) そんなにクスリは い...
切なさのカタルシス
ボクとお嬢ちゃんには分かるまい
青い春
青鳥
イーサン・ホークの迫力…
ジェーンの物語
イーサン・ホークの演技が 兎に角凄まじかった
ダメ男、愛の語り、深みある歌唱、ラストの逡巡、
全編に渡って圧倒された
けれども、
チェット・ベイカーへのオマージュでありながら、これはジェーンの物語!という印象が強く残った
ドン底から再生する過程で、
献身と愛を捧げ続けたジェーン
その動機の根源が何か?は特定できないけど、ジミヘンのリンダのような才能を世に放ちたい意欲があったのかも
最後の選択は、
かつての惰性による選択じゃなくて、
チェットの意志による選択
チェットを理解しきっているジェーンには
ステージ上の姿だけで全てを悟ったはず、切ない
再生の過程で露出する
コーストと ワーゲンバスのおかげもあるからなのか、
暗さをあまり感じず明るい基調だった
胸を締め付けられる
ジャズに人生を捧げた男
声は甘いが人生はほろ苦い
なんともほろ苦い物語。しっとり染み入る良作、という雰囲気の映画でした。
主人公チェット・ベイカーはあまりにも甘ったれなのですが、その生き方を見るとなんだかかわいそうに思えてしまう。ひとりで立つことが絶対にできないほど心がひ弱で、情けねーと感じるよりも痛々しさが先行しました。
天才が故に、甘ったれのままでそれなりに生きれたのかな、とも思えたので、天賦の才も場合によっては考えモノかもしれませんねぇ。
そんなダメ人間・ベイカーさんの演奏ですが、歌がとても良かったです。なんとも弱く哀しくて、切ない気持ちになりました。ヴォーカルアルバムを聴きたくなる。
一番印象に残っているのは、ベイカーさんが故郷に帰った時の、両親の反応でした。
息子を溺愛して、どことなく所有しようとしている母親と、息子を無視するような父親。いや、ホントつらいわベイカーさん。寄る辺ないよなぁ、そりゃタフに生きれないよなぁという思いが溢れました。ベイカーさんから伝わってくるかわいそう感の源泉はこの辺りにあるのかも。
ヒロインがちょいとご都合主義っぽく思えて、個人的には残念でした。
あと、帝王マイルス・デイヴィスのさすがの存在感!音楽家というよりも革命家みたい。甘ったれ男・ベイカーさんがdisられてもしまうのも致し方ないですかね。
よかった
ジャズについては門外漢だが、興味は
あるので人間ドラマとして鑑賞。
さすがにマイルスは何枚か聞いたことがあるので知っていたが、主人公のチェット・ベイカーやディジー・ガレスビーは名前しか知らず、パンフレットを読むと恋人の女性は創作だとか。
夜勤明けと食後ということで前半はうつらうつらしながらなんとか鑑賞したが、そのためかラストの主人公のサインがよくわからず肝心のところを見逃していたらしい‥
平日の午前中ということもあり空席が目立ち観客のほとんどが年配の方々だったが女性の割合が結構多かった気がした。
マイルスの映画も公開予定なのでこれを期にジャズに関する映画や本(もちろん音楽自体も)をみていきたいと思った次第。
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