劇場公開日 2016年11月26日

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「チェット・ベイカー」ブルーに生まれついて イズボペさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0チェット・ベイカー

2025年1月28日
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ジャズを知らない私でも耳にしたことがある「チェット・ベイカー」
白人名トランペッター。

タイトルのとおり、彼のブルーから抜け出せない人生の一時期を描いた作品。
伝記ものというには生い立ちや晩年を駆け足で紹介するのみで、絶望的と思われた大怪我からの奇跡の復帰にいたる数年間を描く。
イーサン・ホークがジャンキーで気弱、依存体質な主人公を「ダメ男なのに魅力的」というイーサンの得意技で魅せる。ホントにこの人は落ちぶれたミュージシャンとかやらせたらハマるひとだわ。
実際のチェットベイカーの写真や動画を観てもハンサムというよりキュートな印象。イーサンはチェットベイカーの人柄を彼の瞳で表現していた。甘えた子犬の瞳、怯えた子犬の瞳、自分の才能を自分が一番信じていない瞳。
自分を信じられないから、愛した人も信じられない。彼の思いに応えてくれるのはトランペットだけ。短い人生を終えるまで彼に寄り添ってくれたのはトランペットだけ。
サウンドトラックが素晴らしい!ジャズ聞いてみようかなと思った!

イズボペ