「胸が押しつぶされる思い」ヒトラーの忘れもの ハクタカさんの映画レビュー(感想・評価)
胸が押しつぶされる思い
終着点はどこなのか。
最後まで展開が気になる、目が離せない映画でした。
敗戦後のドイツの一片を見ることができました。
ドイツ人による地雷撤去の話。
初めて知りました。
ものすごく体力と気力を消耗しました。
いつ地雷が爆発するかわからないため、ずっと気を張っていないといけません。
構えていても、その度ビクッとするし、その上その後の後味の悪さといったら。
本当に怖かった。
でも、これが現実にあったんですもんね。
主人公の軍曹の心の変化をしっかり描写していました。
まるで大きな波のように。
決して格好いい姿だけを映すのではなく、ガッカリするほど格好悪い場面もありました。
だからこの映画はいいなと思いました。
キャスティングは見事だったと思います。
景色がとてものどかなんです。
そのことが逆に人間の愚かさをくっきりと浮き彫りにさせていたと思います。
「人間の愚かさ」と書きましたが、とてもそんな言葉で片付けられるものではない感想を持ちました。
今年もたくさん心を奮わせられる映画に出会うことができましたが、ある意味、この映画は今年最も衝撃的な映画でした。
悲しくて悲しくて、涙がこぼれそうになる映画でした。
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