「リアリズム」ボーダーライン(2015) D.oneさんの映画レビュー(感想・評価)
リアリズム
リアリティを追求したクライムアクション大作。空からの俯瞰図で国境沿いを走る車の列を映し出し、混沌した巨悪の街に乗り込む様子はとても緊張感がありながらも、リアリティを感じました。映画的な演出、物語を盛り上げる音楽を極力なくし、作戦遂行を追体験しているかのような感覚を覚える臨場感。街並み、登場人物すべてがリアルに描かれており、後半のトンネル突入作戦を暗視ゴーグルの視点から映し出すのもリアリティの極みでした。
そしてなによりも、この映画の肝はメキシコの現状を見て揺れ動く価値観、倫理観でしょう。現実の残酷さをそのまま映し出した作品です。
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