モンスターズ 新種襲来のレビュー・感想・評価
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自宅にて鑑賞。英国製、原題"Monsters: Dark Continent"。続篇の名を借りた戦争映画。舞台も前作('10)の中南米から中東へ変更された。全篇、彩度を落とした色調で統一し、『ブラックホーク・ダウン('01)』や『ハート・ロッカー('08)』に近いテイスト。反勢力も交えた三つ巴の戦争を描くが、あくまで“MTR”は前作からの連続性を保つ為だけの様なあしらいで、極端に云えば無くても成立する。観たかった続篇はこれじゃない。ところで12週と10日って13週と3日なのでは?50/100点。
・敢えて前作('10)との共通点を捜すなら、サバイバルロードムービーと云った処か。不気味で出し惜しみする様な『エイリアン('79)』から出ずっぱりの戦争映画になった『エイリアン2('86)』の流れに似ている。“MTR”が終盤、夜に咆哮し乍らクラゲの様な胞子を撒くシーンや逆光の中、もがくラスト間近のカットは雰囲気があって佳かった。ただ前作が気に入った方は、これじゃない感が終始、付き纏ったのではないか。
・鑑賞日:2016年1月19日(火)
ゴミ映画
ストーリーが意味不明なところや明かされない内容などが多すぎる。
また何を表現したいのか全く伝わってこない心理描写的シーンの数々。
ゴミ以下の何物でもないです。
・モンスターは人間を食べるの?
・子供がモンスターの幼生を持っていたけど、どこで捕まえたとか一切聞かないのは何故?
・ゲリラにつかまった建物の最上階で叫び声をあげていたのは誰?
・ゲリラにつかまった建物でモンスターに襲われていたようだがどうやって助かった?
・救出するはずだった隊員たちはなぜ死んだ?
・隊長が住民を撃ち殺したときに家畜の馬が暴れるのをスローモーションにしたのは何を表現したいの?
・隊長の身の上話がよく出るが結局過去に何があったの?
本質を理解できないと凡作となるだろう
前作『モンスターズ/地球外生命体』たった一本で『GODZILLA』の監督に大抜擢されたギャレス・エドワーズ。本作では製作総指揮にまわっているが、そのスピリットは今作も変わらず込められていた。
前作では見せないことで恐怖を描いていたが、本作も前作ほどではないがそこは制御されていた。それは同時に核心がそこにないと言う意味であり、描かれるのはやはり人間そのものである。
戦争を繰り返す人間の愚かさは「なんでオレはここにいる⁉︎」と言う台詞が雄弁に物語る。人間に対して好戦的に見えないモンスターの存在はまるで神のようでもあり、巨大化してゆくその姿は人間が持つエゴイズムの増悪そのものである。
人間は戦場で苦悩し、やがてその精神は蝕まれてゆくが、それでも無用な殺し合いは続く。神はそんな人間たちの愚行を監視するかの如く君臨するだけだ。本当のモンスターとはきっと、神から見た人間そのものではないだろうか。
劣化版ハートロッカー
「モンスターが襲来した世界」という舞台がストーリーに全く活かされていない残念作
主人公はモンスターが大量発生し、空爆による掃討作戦が行われた中東地域に派兵される。
民間人を巻き込んだ空爆が行われたため、武装組織が反米活動を活発化しているという。
そのため、主人公の部隊が交戦するのは専ら現地ゲリラのみなさんで、ほぼモンスターとは戦わない。
部隊を率いる派兵8回目の軍曹が悩まされるのは、PTSDによる娘の相貌失認。 作戦先で孤立無縁になりモンスターの生息地帯を抜ける羽目に陥るも、脅威となるのはゲリラのみなさん。
というようにモンスター要素を全部取り去ってもストーリーが成立してしまっている。 モンスターが存在することによる物語への影響が無い。
一方前作は、モンスター自体はほぼ登場しないが、その存在により逃避行する羽目になり、迂回が発生し、それがストーリーに大きな影響があった。
モチーフは悪く無かったかもしれないが、モンスターの存在のからめ方に失敗した残念な作品に仕上がっていると思う。
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