「「眺め」とは、若い人がみるべきなのだろう。」ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
「眺め」とは、若い人がみるべきなのだろう。
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映画「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」
(リチャード・ロンクレイン監督)から。
ニューヨークのアパート最上階に住む主人公の老夫婦。
エレベータがないため、辛くなってきたのを妻が気遣い、
売りに出すことにしたのだが、どうしても名残惜しい。
そんな自分を納得させるために、
夫役のモーガン・フリーマンが呟くシーンがある。
「どんなにバカらしくみえても、我が家以上の眺めはない。
だがおそらく、必要な眺めは見尽くした。
『眺め』とは、若い人がみるべきなのだろう」と。
画家の役らしい台詞だな、とメモをした。
自分たち夫婦は、結婚当初から40年この景色を眺めてきた。
2人の想い出がつまった風景は、何事にも変えがたい。
しかしこの素晴らしい眺めを、自分たちだけで楽しむには
もう充分、歳を重ねてきた。
ここらで、この「眺め」を若い人たちに譲ろう・・
そして、何かに気付き、前に進んで欲しい、
そんな気持ちが伝わってくる台詞であった気がする。
いつまでも「特等席」を独り占めするのではなく、
この素晴らしい環境を、次の世代に繋げたいと感じる、
その懐の広さが気に入った。
久しぶりに、ホッとさせられる作品であったなぁ。
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