「見ていて幸せな気分になれる夫婦愛でした」ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
見ていて幸せな気分になれる夫婦愛でした
結末に微妙に納得できない部分はあったものの、基本的には素敵な映画、いや素敵な夫婦だったと思いました。
こんな熟年夫婦に憧れますね~。
どうやったら40年経ってもこんな夫婦でいれるのだろうか・・・。
でも時々織り込まれる回想シーンが秀逸でしたので、それを見れば物凄く納得、若い頃のアレックスとルースを演じた2人がまたいい雰囲気を醸し出しているんですよねぇ。
メインの部分はやや雑さが目立ったものの、夫婦の愛についてはとても丁寧に描かれていたので、まあおかげで何となくいい映画を見た気分には浸れました、返す返すも結末には微妙に納得はしてないんですけど。
しかしニューヨークの不動産事情って、ホント複雑なんですね~、と言うか、めんどくさい・・・。
日本の方が分かり易くてよっぽどいいな。
これだと部屋を売るのも部屋を買うのも何かギャンブルみたいで、気が休まらない、でも生まれた時からこれならニューヨーカーにはこれが自然なんでしょうか。
まあとりあえず、部屋の売買にこんなやり取りがあるんだと知れただけでも見る価値はあった映画でした。
それにしてもエレベーター無しで5階かぁ、普通にキツイ。
しかもアレックスとルースの老夫婦では(ワンちゃんもキツそうでしたし)、尚更ねぇ。
いくら眺めのいい部屋でも私ならパス。
そんな部屋の内覧会に多数の人が押し寄せていたのが結構意外、でもそこでのやり取りは面白かったなぁ、特にあの愛くるしい少女が抜群の存在感を放っていましたね、もう少し彼女の見せ場を作ったら尚良かったような。
しかしシンシア・ニクソンが演じた姪のリリーが煩かったなぁ、凄腕のエージェント感は半端じゃなかったけど、やっぱり部屋は自分の感性で選びたいですよね、とは言えお金は大事なので金銭面では頼りになりそうでしたけど。
ワンちゃんの医療費とか、いろいろと金銭面が現実的に描かれていたのはリアリティがあって良かったと思いました。
まあでも、この映画は何と言ってもモーガン・フリーマンとダイアン・キートンの味のある演技、そして様々なことを乗り越えてきた夫婦の深い愛、それに尽きますね、ラストの風景美と音楽もたまらなく良かった!