パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリストのレビュー・感想・評価
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必見!天才フラメンコギターの苦悩と栄光
素晴らしい!必見。
パコの家庭は貧困のどん底であったが、音楽一家でリズム感は自然と身に付き、12歳でプロのギタリストとしてデビュー。海外で演奏活動を開始し、フラメンコ界で一目置かれるようになった。
私がパコを聞き始めたのは、ジョン・マクラフリン、エル・ディメオラ、ラリー・コリエルらとジャズ・フュージョンのスーパーギタリストと競演したころ。実は、このころのパコはフラメンコ界からは疎まれ、ジャズ・フュージョン界の中では即興演奏で苦闘していたとあり、トップに位置するものの苦悩が描かれてジーンときた。
天才と呼ばれたパコも、その輝かしい音楽人生において人には言えない苦悩と苦闘があったのだ。
アレハンドロ・サンス、ジョン・マクラフリン、ルーベン・ブラデス、チック・コリア、カルロス・サンタナなどもインタビューで登場する。
エレガント・ジプシーは凄い
伝記ドキュメンタリーなるんだけど、正にその通りの人だと記憶するので、嫌味にならない。
アル・ディ・メオラとかカルロスサンタナが登場する時期に僕は彼を聞いていた。主役ではないがエレガント・ジプシーは最高に凄い。もっとも、その後、僕はフリージャズに出会ってしまい、パコ・デ・ルシアがその後どうなったかあまり知らなかった。
当時はクロスオーバーミュージックとかフュージョンとか言っていたのを思い出す。リー・リトナーとかリタントゥフォエバーとかクルセイダーズとか流行っていた。正直に言って、軟弱な音楽と思って、あまり聞かなくなった。ただ、パコ・デ・ルシアだけは、癖が強く、フラメンコミュージックとして、聞いていた記憶がある。しかし、やっぱり、ブラックミュージックとしてのJAZZの方が心が動かされた。
だから、この映画を見て、改めて、パコ・デ・ルシアの凄さを知ったって言う事だ。
亡くなってしまっているのが残念。後はカルロスサンタナだけになった。ダラー・ブランドもドン・チェリーもガトー・バルビエリもハードなクロスオーバーミュージックの牽引役はみんな他界してしまった。大変に残念! 但し、クロスオーバー(そんな言い方しないが)だけで無く、他の音楽も同じだが。
フラメンコ・ギター・・
天才ギタリストにも苦悩があったんだなぁ。ジャズファンなら誰しも知っている天才フラメンコ・ギタリスト。あのフラメンコのフレーズの早弾きは誰も真似出来ない、パコだけのもの。もうこの世にいないんだなぁ・・
天才ギタリストの生涯・・
パコがアル・ディ・メオラやジョン・マクラフリンとスーパー・ギター・トリオを組んでジャズ界に殴り込みをしたときの若いときのイメージしかなくて正直言って画面からは衝撃的だった。当時はフラメンコの超絶テクニックを見せ付けられて本物の天才ギタリストと思ったものだ。本場スパニッシュでは異端児と見られた時期もあったんだなぁ。天才の演奏を心から楽しめた。恥ずかしながら66歳の生涯を閉じていたことを初めて知った。
観ていて燃えるドキュメンタリー
パコ・デ・ルシアの半生がきちっと描かれた誠実なドキュメンタリーでした。パコがフラメンコを革新させていった軌跡がよく理解できました。
内気だけれど好奇心旺盛で、フランコ政権が倒れたタイミングで入ってきた新しい音楽に影響を受け、伝統派に後ろ指指されながらもどんどんオリジナルな音楽を発展させていったパコ。
革新的な音楽なのはわかってはいたけど、本人のインタビュー映像やライブ映像などを通じて知ると説得力が違う。改めてセクステットを聴くと、これまで以上にグッと胸に迫ります。
個人的には、不世出の超天才歌手・カマロン大先生とのエピソードが短いなぁ〜とやや不満。パコの革新性はカマロン大師匠との相互作用で発展していったことは間違いないので、もうちょい掘って欲しかった。
ただ、パコの口から、天才カマロン大先生がいかに特別だったか、が語られるのは嬉しいですねぇ。「天才、異星人だ」というパコのカマロン大先生に対する最大にして最高の評価は、大先生を信仰してやまない私にとってとても満足いくものでした(笑)
言うまでもなく、演奏は素晴らしく感動します!
素晴らしい演奏に聴き惚れました
音楽的人生を詳細になぞった伝記映画。誰に師事した、誰と演奏を共にした、誰から影響を受けた…といった事が淡々と語られます。そこまでのフリークではなかったのでやや退屈に感じられました。ですがお目当だったライブ映像は非常に素晴らしく、カッコいい!きゃー!と心の中で連発、ノリノリで鑑賞を終えました。もっとそちらの比重が高ければ良かったと思わないでもありませんでしたが、見て良かった映画です。「パコとはひとつのジャンルである」という言葉に納得。面白かった。
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