「究極の悲劇であって、ラブストーリーとはちと違う。」リリーのすべて のむさんの映画レビュー(感想・評価)
究極の悲劇であって、ラブストーリーとはちと違う。
エディレッドマン、アリシア・ヴィキャンデルの演技力は言うことなし。おそらくエディは日本では「イケメン俳優」という認識が高いから、女性役というのにアレルギー反応を示す人はいると思うが、ある一点を超えて、男性が完全に「女性」になる、スムーズなトランジッションは圧巻。ちなみに彼の演技のポイントは、「笑顔」です。フーパー
ただこの映画は、究極のラブストーリーではないと思う。
というのは、恋においた男が「女」に変わっていく戸惑いと、それでも「好き」の感情ではなく、「愛した」「事実」から、抜け出し切れない苦悩が描かれていて、物語の中途から、愛し合っていた二人は、ものすごく近いのに限りなく遠い二人になる。なぜなら、二人を繋いでるのは心ではなくて、形だから。極めて美しい悲劇です。
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