ドニエプル攻防決戦1941のレビュー・感想・評価
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塹壕内を兵士が走る動きや銃撃戦を横上方向から捉え長距離を動いていくカメラワークが印象的
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1941年6月開始の独ソ戦、現在のベラルーシのブイニチ、モギリョフといった場所で、7月末に奮闘の末ロシア軍がドイツ・ナチス軍に敗れる戦鬪をリアルに描いている。塹壕内の動きや戦鬪シーンを横上方向から眺めつつ、長距離を動いていくカメラワークがとても印象に残った。
デニス・スコボゾウ 監督による2009年製作のベラルーシ映画。但し言語はロシア語。出演は、イゴール・シコブ、セニア・キャセブ、アナトリー・コット、クセーニャ・クニャセヴァ、アンナ・ゴルシュコヴァ。
主人公の師団長シコブ(ベラルーシの代表的な俳優らしい)は冒頭、共産党幹部軍人により処刑寸前であったが独ソ戦勃発により?解放される。飛行機喪失等ですぐに銃殺を命ずる軍上層部の指令は理不尽で、あの党幹部員も戦鬪により呆気なく死亡し、ソ連共産党への憎悪の様なものが感じられ興味深い。
沢山登場の戦車や用いている武器の造形はかなりリアルらしい。塹壕を駆け巡る兵士の姿やそれを乗り越えて進むドイツ軍戦車が、自分的には見慣れてなくて新鮮。あと、師団長に憧れているヒロイン・クニャセヴァ(ロシアの女優らしい)がとても美しい。また、最初と最後に流れる歌が情緒的で歌謡曲調でもあり少し懐かしく、親近感を覚えた。
映画としては、テンポが遅く、ヒロインはただ一人戦場で生き残る等、ご都合主義的なところもあるが、今のロシア・ウクライナ侵攻を考える上でかなり興味深い映画ではあった。
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