「レオ・ブラボー!」レヴェナント 蘇えりし者 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
レオ・ブラボー!
リオ・ブラボー!じゃなくてレオ・ブラボー!となった今回のアカデミー賞。
レオ様悲願のオスカー獲得!!に湧いた。良かったねぇ。蘇えりし受賞だ。
とある批評家の「これでとらせないとあとで何するか分かりませんからねぇ」
には笑ったが、この演技でとらせないわけにもいかないでしょーと思った。
だがそんなレオ様の偉大な匍匐前進(長いぞ!)にも勝る名演がカメラワーク。
見事なまでの自然光への拘りが映える!映える!テレンス・マリックみたい。
ストーリーはシンプルだし、大いなる復讐劇(荒野に生きるのほぼリメイク)
なので西部劇に近い感覚で観られる。熊に襲われ瀕死の重傷、しかも息子を
目の前で惨殺され主人公グラスは復讐の鬼と化す。でもほとんど動けないし
口も利けない状態っていうのが長いから、目立って活動するのは宿敵である
フィッツジェラルドの方。レオ様直々の指名にて演じたのがT・ハーディで
まぁ巧いんでこっちにも感情移入してしまった。そもそも追われている身で
金さえ貰えりゃOKの汚ない輩に最期を任せた隊長にも責任あるってもんだ。
映像演出に拘ったことから人間関係の描き方は結構浅く、グラスの復讐魂が
炸裂するほどの家族に対する深い情念が伝わってこない。夢想幻想に現れる
妻や幼い息子との日常が描かれることもなく説明もないという不親切な展開
ながら観客はレオ様渾身の匍匐前進に頑張れー!と祈らざるを得ないわけだ。
かなりリアルにグロいシーンもあるが、やはり映像はまったくもってスゴイ。
感じろ!超自然!とはさすが自然愛好家で地球温暖化に警鐘を鳴らすレオ様。
(今作で熊を怖いと思った人続出!もうテディ・ベアなんて言って<script id=