トレジャーハンター・クミコのレビュー・感想・評価
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「サスカッチ・サンセット」のゼルナー兄弟による事実を歪めた話題作。
今回、ゼルナー兄弟の「サスカッチ・サンセット」が公開されたので、彼らが過去に手がけた問題作を再掲載します。
2001年、コニシタカコという東京在住の女性がノース・ダコタ州ファーゴから60キロ東に位置する地点で凍死しているのが発見された。
タカコさんの遺体が見つかる6日前、彼女を保護したという地元警官が、彼女の口から「ファーゴ」という地名を何度も聞いたそうだ。
その事から、「彼女は劇中の埋蔵金を探す為にアメリカに来ていた」という話が真しやかに囁かれる様になり、瞬く間に全米へと広がった。
この日本人があまり知らない日本人の話、実は実話。
本作は、この事件を映画の元ネタにしているという訳ですね。
ところが、この話、後に真実が判明します。
真相は実に単純で、恋仲だった既婚のアメリカ人男性との破局に悩んだタカコさんが自ら命を絶つ場所を探す為、ノース・ダコタを訪れていたに過ぎなかったんです。
タカコさんは大好きだった映画「ファーゴ」の舞台を死ぬ場所に選んだという訳なんでしょうね。
それを地元警官が変な風に吹聴したもんだから話が大きくなっちゃったという訳です。
大体、後々メディアから突っ込まれたコーエン兄弟が「ごめんなさい」した様に、「ファーゴ」の冒頭テロップは真っ赤な嘘でしたから。
因みに、タカコさんが辿った宝探しの物語は、2003年に公開されたドキュメンタリー映画「ディス・イズ・ア・トゥルー・ストーリー」に纏められるまで、都市伝説として全米で息づいていたそうです。
真相が報道された現在では、タカコさんの死を興味本位で扱った報道を批判する声が増えたとの事。
…にも関わらず
本作を手掛けたゼルナー兄弟は、都市伝説の方を映画化。
タカコさんの家族に許可は取ったんでしょうが、身内に取っては気分の良い話じゃないですよね。
作品自体は、凛子サンの熱演と、クライマックスに向かって急激に加速する尋常じゃない不安と恐怖が最大の見所。
氷上にポツンと佇むクミコのシーンには、正直背筋が凍り付きました。
なんだこのイカれたぶっ飛んだ映画は。 設定もおかしいし、制作のセッ...
なんだこのイカれたぶっ飛んだ映画は。
設定もおかしいし、制作のセッティングも謎。
普通に単館系の日本映画を言われたら、何の違和感も感じないのにアメリカ映画。
なんで日本の描写がこんなに自然なのか良くわからないが、普通に良い。
日本人のウザコミュニケーションのリアルさもすごい。
なんで監督がこの解像度で日本を描けてるんだ?謎。
そもそも、フェイクニュース的に広がった日本女性の凍死事件の都市伝説が下敷きで
菊地凛子がトレジャーハンターで、ファーゴのブシェミが埋めた大金入りの鞄を探しに行く?
クレイジーでぶっ飛んでて映画の作りとか色んなことが入れ子構造になってて、それだけで面白い。
変な映画だし、オフビートだし、すごく単館映画っぽい。映画としてはだいぶ好み。
日本では、劇場公開なしのビデオスルーだったこともあり、こんな作品があったこと知らなかった。
配信で鑑賞(その後DVDも購入)
韓国映画のような一歩引いた感じの作品
冬の真夜中に観たい菊地凛子!!
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