タレンタイム 優しい歌のレビュー・感想・評価
全38件中、1~20件目を表示
まさに語り継がれるべき映画
鑑賞後にじわじわと心に残り続ける、まさに語り継がれるべき映画です。2009年7月25日、本作発表後に51歳という若さで急逝したヤスミ・アフマドン監督の早すぎる死が、映画史的にも大きな損失となったことを刻印するような作品。
英語、マレー語、タミル語、中国語、広東語など複数の言語が飛び交い、様々な人々が混在する世界を肯定して、民族や宗教の壁を軽やかに越える世界を描いているのがヤスミン作品の特徴です。
本作のドラマが心に残るもうひとつの魅力は音楽。ドビッシューの「月の光」が印象的に使用され、インド映画の曲も流れますが、マレーシアの人気アーティストであるピート・テオが作曲した「I Go」と「Angel」、「Just One Boy」は一度聴いたら耳から離れないほど心に沁みます。
ヤスミン作品は人への愛と寛容、思いやる優しさに溢れており、混在する世界の現実を見つめながら、ユーモアを忘れないその世界とつながってみて欲しい。
マレーシアの学校や、取り巻く人々の物語。 多民族の土地柄が、とても...
はぁ~もう一回すぐに観たい✨
冒頭テロップでやや嫌な予感。 マレーシア🇲🇾って多民族国家なんです...
タレンタイム
他国の映画見てると、 『ここでどうしてそう思うの?』とか、 『ああ...
他国の映画見てると、
『ここでどうしてそう思うの?』とか、
『ああ言われたからってどうしてそんな態度なの?』とか、
心の動きが予想外のことが多々ある
特にアジア系でそう思うのは、より近いはずだと思い込んでるから?
今回もそんなシーンが少なくなかったけど、
どんどん挽回していって、
ラストの歌のシーンではもうただただ号泣してた
終わってみると、すっごく良かった
マレーシアらしさもよく出てるし
多国籍な人種の中の純愛
誠実さとユーモアを忘れない映画。
多民族国家マレーシアで軋轢を繰り返しながらも日々を暮らす人々の群像劇。
マレー人(でも祖母はイギリス人)でムスリムの女の子とインド人でヒンドゥー教徒の男の子のラブストーリーを中心に多種多様な民族、宗教、文化を持った登場人物が織り成すお話しが同時進行で語られて行きます。
勿論、他の民族に対する偏見や差別等の問題は描かれますが、この監督さんの性格なのかあくまでもユーモアを忘れないある種爽やかで軽快な描かれ方が続きました。
タレンタイム舞台での演奏シーン!マレー系の男の子(上記の男の子では無い)が欧米系のポップスを歌い、そのバックに中国の楽器である二胡の演奏が加わるシーンの素晴らしさに泣きました、この映画を作った人達の希望のシーンです、このシーンを綺麗事だと切り捨てられ無い自分の感性にホッとしました。
ラストシーンもこれは本当に素晴らしい!解決なんてしないよ~だってまだこのお話しは続いているのだから、あなたが語ってくださいなとこの映画が遺作となった監督が言っているようでした。これが最高でなくてなにが最高だよって感じ。
観て良かった。
このレヴュー映画館からの帰りの電車で書いていたのだけど、今乗車してきた中国人まぢでうるさいな~全く中国人ってやつらは………さてさて多民族国家日本はこれからどうなりますかね?
聴覚言語障害者との恋
元の国がレアでどう判断するか難しい…。
今年233本目(合計509本目/今月(2022年8月度)9本目)。
追悼上映ということで急遽決まったようです。
韓国・中国・台湾などを多く扱うシネマートですが、マレーシアは初めてではなかったかな…と思います(タイ、インドは見たことがあります)。
ストーリーは意外にもわかりやすく「タレンタイム」(音楽コンサートのこと。あえて訳せば「talent timeで「才能の時間」が正しい模様)に参加する高校で、各楽器などに選ばれた生徒(学生)たちのコミュニケーションを描く映画、というところになりますでしょうか。
この映画自体、シネマートでは追悼上映で今日ですが、ここにあるように劇場公開日は2017年であるのに、さらに映画自体は2009年であるようです。そのため、学校にはいろいろな方がいるところ(ハンディキャップを持った方など)、そうした方に対する対応が「若干」不親切かな…とは思いつつも、今から13年も前の、それも日本ではない発展途上国のことをいっても仕方がないですし…。
マレーシアは多民族・他宗教の国で、それを前提にするような内容も出ます。むしろこのような国にある一つの高校でチャレンジした(フィクションではありますが)こと、それ自体に見る価値があるのではないか…というところです。
なお、妙に変な方向にいったり、出てはきてもストーリーに一切関係しない人も結構多いです。日本やアメリカなどの映画を見ていればある程度の「相場観」「採点相場観」はつきますが、この映画はあまり…というかほとんど見たことがないマレーシアで、「そういう趣旨になるほうが好まれるんだ」という考え方があるかもしれません。ここはよくわかりません(ちょうど、インド映画で3時間を超えてダンスシーンが当たり前だというように)。
若干、「2022年の人権感覚から考えると危うい」点は感じましたが、もとは2009年の「他国の」映画でリバイバル追悼上映であるということも考えれば、それも鑑みて減点なしにしていますう。
パリス・ヒルトンの職業はいったい何なんだ?
『細い目』と連続で観たのですが、民族の多様性はさらに広がりを見せ、北京語、英語、マレー語、タミル語の四か国語に手話も加わっていて、頭が混乱する。中でも、2人で会話するときにタミル語対英語だったりとか、バイリンガルが凄すぎるのです。
群像劇風に描かれる中、中心となっていたのがピアノの弾き語りをするムルー。彼女の一家でさえ、祖母がイギリス人だったり、中国人もいたりと多種多様。どんな繋がりなのかさっぱりわからなかった。スキンヘッドのお父さんは『細い目』のお父さんと同じ。軽めのギャグをかましているのに、それほど笑えない。
学校の先生たちも結構コミカルに描かれていて、屁をこいてばかりの先生や、ゲイじゃないかと驚いて隠れる先生もいるし、楽しい学校だと感じる。人種差別なんて全くないし、宗教色にしてもムスリムの礼拝が描かれている程度。
聴覚障碍者との恋や成績の1、2位を競うカーホウとハフィズがメインとなり、親族の不幸から立ち直りを見せる高校生たちの一面がとても爽やか。それほど泣ける作品でもないかな~などと思っていたら、最後のワンショットでウルっときた。この作品が遺作となってしまったヤスミン・アフマド監督。もっと色んな作品を撮ってもらいたかった・・・
全38件中、1~20件目を表示