劇場公開日 2024年7月20日

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「誠実さとユーモアを忘れない映画。」タレンタイム 優しい歌 春さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5誠実さとユーモアを忘れない映画。

2024年7月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

多民族国家マレーシアで軋轢を繰り返しながらも日々を暮らす人々の群像劇。
マレー人(でも祖母はイギリス人)でムスリムの女の子とインド人でヒンドゥー教徒の男の子のラブストーリーを中心に多種多様な民族、宗教、文化を持った登場人物が織り成すお話しが同時進行で語られて行きます。
勿論、他の民族に対する偏見や差別等の問題は描かれますが、この監督さんの性格なのかあくまでもユーモアを忘れないある種爽やかで軽快な描かれ方が続きました。
タレンタイム舞台での演奏シーン!マレー系の男の子(上記の男の子では無い)が欧米系のポップスを歌い、そのバックに中国の楽器である二胡の演奏が加わるシーンの素晴らしさに泣きました、この映画を作った人達の希望のシーンです、このシーンを綺麗事だと切り捨てられ無い自分の感性にホッとしました。
ラストシーンもこれは本当に素晴らしい!解決なんてしないよ~だってまだこのお話しは続いているのだから、あなたが語ってくださいなとこの映画が遺作となった監督が言っているようでした。これが最高でなくてなにが最高だよって感じ。
観て良かった。

このレヴュー映画館からの帰りの電車で書いていたのだけど、今乗車してきた中国人まぢでうるさいな~全く中国人ってやつらは………さてさて多民族国家日本はこれからどうなりますかね?

春