「大統領婦人に自分の事をファシストと紹介する女」ロシアン・スナイパー 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
大統領婦人に自分の事をファシストと紹介する女
史学を専攻する物静かな少女が、いかに309人ものドイツ兵を狙撃殺す様なスナイパーになったのかを語る映画。
主人公パブリチェンコの現在と過去の記憶として交互に映像化する訳だが、淡々と話は進む。
男に紛れ込み射撃に才能を見出され、男勝りに戦争に参加する。その後から彼女自らファシストだと思う理由が凄く分かってくる。
隊長マカールと知り合う事から射殺を野生動物狩りの様に楽しみ、一発で同時3人殺しに挑戦するなど、もはや人殺しがゲームに。また簡単には殺さない時も。
しかし、愛する信頼する仲間が次々殺されていくと、一人一人の命の重さに気づいていくパブリチェンコ。
彼女もまた戦争の道具として扱われなければならなかった1人。
最後は戦争の表舞台に立ち、死んでいった人間達によって私は生かされているのだと言うメッセージと感じる事も出来る。
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