劇場公開日 2015年10月31日

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「おそろしや女スナイパー」ロシアン・スナイパー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5おそろしや女スナイパー

2019年12月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

単純

興奮

タイトルから『アメリカン・スナイパー』のバッタもんかと思いきや、実話を基にしたロシア映画。
第二次大戦中の旧ソ連軍の実在の女性スナイパー、リュドミラ・パヴリチェンコ。
勿論名前を聞くのも初めてだが、スナイパーと言うと男イメージに偏りがちに於いて女性というのも驚きだが、傑出すべきはその戦歴。
射殺した人数は確認取れてるだけでも309人。ナチスから“死の女”と呼ばれ恐れられた、史上最強の天才女性スナイパーと称される。武勲は数知れず。
そう聞くとゴツい男勝りのパワフル・ウーマンを想像するが、実際は小柄で華奢で普通の女性。
でも、見た目と才能は違う。
狙撃の才能を評価され、入隊。訓練中も狙撃の腕はトップで、自然の中で身を隠すカモフラージュにも才を見せる。
そして戦場にて、彼女に狙われたら最後…。
…と、非常に興味沸く題材で面白そうだが、残念ながら作品は可もなく不可もなく。
戦場シーンはなかなか迫力あり、臨場感もあるのだが、話が型通り。
家族との関係、入隊~訓練~メキメキ才能を発揮、恋や戦争の英雄=戦意高揚のシンボルに祭り上げられ…。
エピソードは豊富なのに、メリハリやイマイチ面白味に欠けた。
アメリカのスナイパーのような圧倒的な緊迫感、PTSDや“死の女”と呼ばれた苦悩などが深く描かれればまだしも…。
利点はこういう人が居てこういう逸話があったという事だけで、それだけでも知れれば…。

近大