劇場公開日 2015年10月31日

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「戦争が切り裂いた愛。戦場で生きた女性の悲劇。」ロシアン・スナイパー 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5戦争が切り裂いた愛。戦場で生きた女性の悲劇。

2015年11月3日
PCから投稿

悲しい

怖い

難しい

【賛否両論チェック】
賛:戦場で生きることしか出来なかった主人公と、彼女を愛した男性達の悲哀が、とても切なく描かれていく。
否:メインテーマは1人の女性の悲劇なので、「アメリカン・スナイパー」のような緊張感はあまりない。人によっては眠くなりそう。

 「アメリカン・スナイパー」とタイトルは似ていますが、「アメリカン・スナイパー」が戦場で心を蝕まれていく主人公を緊迫感たっぷりに描いていたのに対し、本作は戦場で生きざるを得なかった1人の女性の悲哀を描いた作品です。そのため、主人公の恋模様なんかも割と沢山登場するので、人によっては期待外れで眠くなってしまうかもしれません。
 逆に言うと、1人の女性が戦場という極限状態にあって、それでも必死に生き抜いていこうとする姿が、とても切なく描かれています。どうしても男性優位になってしまう社会の中で、孤軍奮闘する主人公が、非常に勇ましく思えます。
 戦争映画ですので、グロシーンはかなりありますから、それだけご注意を。

映画コーディネーター・門倉カド