縁 The Bride of Izumoのレビュー・感想・評価
全9件を表示
【八百万の神集う出雲大社をメイン舞台に、様々な人の”縁”を描いた作品。クリストファー・ドイルによる出雲大社や出雲の自然は美しく、哀しき“縁”を乗り越え、幸せな”縁”を掴む主人公が魅力的である。】
■結婚式を控えた真紀の祖母・あきゑが亡くなる。
遺品の中に白無垢と婚姻届を見つけた真紀(佐々木希)は、夫の欄に書かれた「秋国宗一」を捜すことに。
出雲の蜆漁師・充の協力を得て秋国の捜索を続ける中で、東京にいる真紀の婚約者・和典(平岡祐太)は真紀と秋国を繋ぐ手紙を発見する。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・今作は、佐々木希さん演じる真紀が、母が一緒になる事を望んだ「秋国宗一」との”縁”を、母と幼き真紀の事を案じて、売れない絵師であった「秋国宗一」との結婚を祖母が認めず、且つ「秋国宗一」も、それに抗う事が出来なかった事実が徐々に明らかになる。
・そして、全てを知った真紀は全てを吹っ切り、恋人和典と出雲大社で婚礼の義に臨むのである。
ー ”二礼四拍手一礼” 出雲大社ならではの美しき、参拝様式である。-
<今作は、出雲大社の全面協力の下に描かれる美しい歴史ある建屋や自然の風景を見事に切り取った世界的カメラマン、クリストファー・ドイルによる映像美による所はが大きいと思われる作品でもある。>
しじみ漁師にとっては失恋か。
縁(2016)
映像と音楽の美しい映画だった。出雲大社周辺が舞台。実際に結婚する直前の佐々木希の美しい花嫁姿も添える。尋ね人の案内役の野性的な地元の男(井坂俊哉)にとっては、既に婚約者(平岡祐太)のいる女性を案内したのは失恋だったのだろうか。婚約者から奪うような内容でなくて良かったと思うが、日本全体が結婚難なのかも知れないが、それでも比較して都会よりも地方の結婚難という隠された意図もあったのだろうか。縁結びの地に於いても。
単調な観光映画
テーマは良いのだがテンポが遅く展開がない結局父は見つからず!相手が別れた父親で未練がましくストーカー行為をしてただけ?!父親なら実名は知ってただろうし 初めから赤の他人ではなく親類に聞けばいいだけの話 佐々木 佐野など一部の名の知れた方以外はエキストラみたいな素人ばかり 観光目的だけの宣伝映画?!
「縁」というテーマを大切に作った作品
「縁」という言葉は「運命」と置き換えられるものではなく「人間一人一人と大切に向き合う」という意味を含んでいる言葉なのだと気づかされました。
現代日本では欲望や経済成長を考えなしに追い求めて、代償として悲劇が起きていると思います。
例えば先日のスキーバス転落事故もそうだと思います。
経済優先で人命に対する意識が薄れていたのだと。
神様という概念は、人が大切な事を見失わずに行動するための大切な文化なのだと思いました。
映像・音楽・展開・演技、いずれもテーマを表現するために上品に作り込まれていました。ともすれば地域色が強く、役者さんにとっては敷居の高い作品だと思いますが、美しく丁寧に演じてくれた佐々木希さんとキャストの皆さんにお礼を言いたいです。
BD出たら買います!
全編に美しい映像
私はロケ地の出雲に住んでいて、かのクリストファー・ドイル氏が撮影監督を務めると聞いて非常に楽しみにしていた。
近所でロケをしていたこともあり、興味深く見学もした
(間近で見た佐々木希さんの美しさにひたすら見惚れていました)。
映画全体の印象は期待通り、全編をドイル氏の映像美が貫かれ、
出雲と松江の空気の清々しさが画面から伝わってきた。
ストーリーは主人公の心理の揺れ動きを辿っていく展開で、
随所に観客をダレさせないように緊迫した場面や笑い、目を瞠るようなイベントなどが散りばめられた構成で飽きずに楽しめた。
私が映画を観に行った時には観客の年齢層が割と高目で、
御年配のご夫婦が目立った。
日本の田舎町を海外の先鋭的カメラマンが捉えるとこう映る、
という視点で楽しめる映画だと思います。
力強い映像の中にある深いストーリー
いわゆるご当地をテーマにした映画は、大自然やその地の有名スポットを映すことには長けているけれど、ストーリーがぼけたりスローテンポだったりすることも多い。しかしこの映画のストーリーは、主人公・真紀が前向きにアクションを起こしながら繋いでいく「縁」を通してどんどん進み、つながっていく感がある。
ひとつひとつのシーンに考えさせられるような深い感情が描かれていて、決してわかりやすくはないがその分奥行きのある表現が多かったように思う。
佐々木希さんの透明感、クリストファー・ドイル氏の独特の色使いに、登場人物のエモーションが重なって、この映画の世界観を作り出していると感じた。
最後のシーンは非常に印象深く、永遠にうち続く「縁」の連なりを感じさせていた。
「ご縁」の不思議な力
神々の国、出雲。
朝露に濡れる山々。
訪れる者に「本当に何か感じる…」と呟かせてしまう、幾重にも歴史を重ねた、魂に響く光景。
映画はクリストファー・ドイル氏によって撮影された、美しい風景から始まります。
横浜から移住した私にとって、出雲はとても不思議な場所。
「ご縁」「縁結び」と聞くと普通、恋愛のことを思い浮かべますよね。
でも、出雲ではそうではありません。
「家族、友人、仕事、場所、食べ物…」
全てに繋がるのが「ご縁」
何気なく行った場所から、どんどんご縁が結ばれていく…。
自然や人との出逢いに触れることで、深く自分自身と向き合い、見つめていく…。
そして想いもかけないところで、運命のような出逢いがもたらされる…。
出雲はそれを日常の中で自然と感じられる場所なのです。
この映画には「恋愛映画」には収まらない、深い出雲の神々の力が表されていました。
その映画の中で、花を添えるのが佐々木希さんの息を飲むような美しさ。
そして衣装です。現代女性の服装であひながも、美しい色合いが作品の中で重要な役割を担っています。
また、井坂俊哉さんの演技に心を打たれました。
井坂さんが演じるのは「出雲のしじみ漁師」
一見ぶっきらぼうに見えるしじみを扱う手さばき。その中に敬意と愛情を読み取れます。
そして目線。
湖をじっと見る時に、男としての決意を感じるのです。
この自然とともに生きることを決めている、実直な男。
神楽という土地に根付いた芸能を真摯に舞い、受け継ぐ覚悟を決めている男。
出雲の男。
井坂さんはきっと出雲での撮影の期間に、出逢った漁師や神楽の人たちをすごくすごく観察していたのだと思います。
肌で体得されているのを感じました。
素直に作業や舞の指導を受け、役に真摯に取り組んでいなければできないことです。。
井坂さんの俳優としての心意気が伝わる演技の数々でした。
そして、やっぱりこの方!
佐野史郎さんが登場する場面では毎回笑ってしまいます。
出雲に来たことがある人ならきっとわかると思う「出雲あるある!」がふんだんにちりばめられています。
都会の人は「こんなことないでしょ」と思いそうですが、出雲に行ったことのない人は、見てからぜひ出雲に来てください。
本当に「あるある」です(笑)
出雲に来たことある方は「あの時の感動が再び!」という感じで甦ると思います!
出雲は人も自然も優しい場所。
そして自分自身と向き合う場所。
ぜひ、多くの方にこの映画を見ていただきたいです。
そしていつか出雲に足を運んでいただき、この不思議な「ご縁とお陰様」を体験していただきたいと思います。
素晴らしい映画を、ありがとうございました。
ラストシーンの余韻に浸ってください
ラストシーンには深い余韻が残ります。不思議な船頭に導かれて二人が結ばれるこのシーンは、ことに宍道湖のほとりで育った自分には、かつてどこかで見たことがあるような郷愁との深い絆を感じます。
観る人によってそれぞれの響きがあるかもしれないこのラストシーンで名作の仲間入りです。
きれいな映画でした。
映像がとてもきれいな映画でした。
出雲大社が全面協力とのことで、
(非常に珍しいらしい)
出雲大社の場面が結構あり、その映像や、
海のシーンなど周辺の景色とか、
きれいな場面がたくさんあります。
主演の佐々木希が景色に溶け込む感じで、
よけいに美人に感じました。
佐々木希の白無垢姿を見に行くだけでも価値があるかも。
全9件を表示