縁 The Bride of Izumoのレビュー・感想・評価
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最後にアジサイは枯れたのかな?
2016年の作品
タイトルがテーマ
縁という言葉が持つ神の視点を表現した作品
最大の謎である父の行方
婚姻届けの束とそこから拾い出した最新の住所宛てに祖母が手紙を出したこと。そしてその手紙が宛先不明となって戻ってきたこと。
この最新の命日がいつだったのかが明確にされていない。また、マキが6歳の時に母が急逝しているが、それから命日に必ず届いていた婚約届。その枚数もわからない。
結局父は登場しない。
このことは何を物語っているのだろう?
マキの心境はミツルとの会話の中で明らかになっている。その状況から鑑み、マキはかなり鬱状態だったのではないかと想像できる。
両親を知らないことは夫婦関係を知らないことになる。それが不安なマキ。
マキは当初、祖母の遺品から出てきた大量の婚姻届けの束に絶句する。
祖母が誰かからそれほどまでに愛されていたんだと想像した。
それではぜひその方に祖母の死を伝えなければならない。そう思った。
しかしその男の住所を訪ね歩いていると、それは父だということが判明した。
そうして全て調べたが、結局父は見つからなかった。
祖母が何を思っていたのかも、キルト作品に描かれていたアジサイと婚約者が持ってきてくれた宛先不明で帰ってきた手紙でわかった。
マキにとって、父の想いと祖母の想いがわかっただけで十分だったのだろう。
婚姻届けには日付が描かれていないので順番は不明だ。だから全部回る必要があったのだろう。祖母だけが知る最新の住所もすでに古かった。マキの年齢設定が29歳 母が死んだのが6歳 つまり婚姻届けは23枚あるはず。あったから探したのだろう。
また、
どんでん返しは婚姻届けの主が父だった。だけだ。
この作品はすべてが微妙にミスリードされている。
結局物語的な変化はない。
マキの家族の想いがマキに伝わっただけでマキの結婚も問題はない。
ミツルの問題は山積しているが、居酒屋店主に「一歩踏み出すとは、今いる場所からいなくなることだ」と言われ、幼い時の夢を思い出し、再び神楽を始めた。
つまり、
問題は問題ではなかったのだろうか?
それとも、縁が問題を解決したのだろうか?
何も変わってないのがこの物語。
私自身の見方が穿ってしまっているのか、バイアスに引っ張られているのか?
それともマキのマリッジブルーに付き合わされたのかな?
この肩透かし感を補うために父を登場させなかったのだろうか?
アジサイ繋がりが成立する場合、父の登場は必須ではなかったのかなと思った。
島根の広報映画
今話題やん💦希やん‼️フジモンやん🧨
出雲にまた行ってみなくなった。
縁
佐野史郎の出雲弁に笑った
新しい日本映画、全て美しい。
佐々木希、出雲大社の美しさ。
山陰の神秘的な風景、映画的なトーンが作品全体を支配している。
特に何も起こらない。が、何かは起こっていて、映画は進む。
最近の邦画に馴れている若い方は、難しいかなぁ。こんな映画がもっと増えれば。懐かしくも、新しい日本映画を観た気分。
佐々木希はお飾りのお人形。
心に沁みます。
出雲大社に行ったような気分に
駄作!
結構映画レビューで好評だったので見たんだけど、ありゃサクラだな…。観光ご当地映画にはよくあるんだけどさ。こんな映画に5点満点とかつけてる人って信じらんねーよ…。どう考えてもまとまってないでしょ。
まぁ映像はキレイだよ。でもちょっと暗い。音楽も無駄に大げさ。何より、何の話なのかがさっぱり分からん。アイドルとかいるの?大人の事情もいい加減にしろよ。逆効果だってことに気づこうよ、スポンサー!日本映画をダメにしてるのはアナタたちだよ。クリエイターの好きにやらせてやればもうちょいマシだったんじゃないかね。
充の存在もすげー中途半端。真紀と充が出会ったその結果こそが展開的には肝だったはずなのに、投げっぱなし。完成度が低過ぎるだろー。プロデューサー、きちんと仕事してね。
佐々木希は下手なりに頑張ってた。が、毎回思うのは声が残念なんだよねー。これ以上は伸び代なさそう。ルックスでカバー出来る年齢でも無くなって来たから、これから本格的に「女優」のキャリアを積んでいくのであればちょっとキツい感じは否めない。
ただ、衣装はアリエナイ。一応常識人の設定なのに、祖母のゆかりの知らん人を訪ねるのにあんな生脚を出して行く女がいるかよ…。佐々木希を綺麗に撮りたいのは分かるけどさ、TPO弁えた服を選べよなー。スタイリストがクソ過ぎて世界観ぶち壊し。結局スタッフも二流なんだよねー、この映画って。
ま、一番は結婚に不安がある女の話なのか、祖母のルーツ探しの話なのか、どっちに比重を置いてるのか分からんのが最大の問題かな。佐々木希のルックスが無ければ1~2点。褒めるところが特に無い駄作。Yahooのレビューを当てにすると痛い目を見るよ。
伝統と現代と一日一歩
映画好きと旅行好きの方は必見です。
人同士の演技を大切にしていると感じた
いぶし銀のような良い作品だった
撮影監督のクリストファー・ドイルといえば映画通の私としては「恋する惑星」の映像が(トニー・レオンの名演技とともに)鮮烈な印象として残っている。あの映像は、まさに「香港」だった。
今回は「まさにこれは出雲だ」という映像を見せてくれた。
脚本もなかなか良い。謎の人物の消息を追いかけるというのがストーリーの中核であり(おおげさかもしれないが)謎解きとサスペンスの要素もある。
また出雲に住む人々の郷土への思い、今に息づく信仰心、伝統文化の継承とは何か、親子とは何か、夫婦の絆とは、過疎化に抵抗する地方びとの意地など、多くの要素をさりげなく詰め込んだ作品であり、生きてきた自分の人生の意味も振りかえさせるような、しみじみと考えさせてくれるストーリーとなっている。
出雲大社の位置づけも、現代は島根地方以外ではほとんど学校で教わらないであろうが、神話をもとにさりげなく解説されている。(出雲大社の神様は「大国主神(おおくにぬしのかみ)」ということくらいは島根出身でなくても知ってほしいものだ)
「出雲の国ゆずり」の神話は日本の古代を象徴する実に深く美しい話であると思っている。猜疑心の強い現代人はこの物語に国を明け渡した怨念を見る。しかし私は神々に守られ神話に生きた古代の日本人の美しい心情、神々となって郷土を守りたいという深い信仰心を感じてやまない。
神事と芸能が一体化した神楽も力強く美しい。
この映画で以前の名作「おくりびと」を思い出した。物言わぬ親子の再会。だが「おくりびと」よりも良い余韻が残った作品であった。物言わぬ者どうしでも心で会話する。その深い余韻を感じた。
また映画のタイトルとなった「縁(えにし)」。主人公の飯塚真紀は出雲大社のお守りを職場の同僚にお土産として手渡す。このお守りと一緒に渡されたのは、人との出会いを大切に受け止めようという「縁」の気持ちではなかったかと、ふと思った。
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