セトウツミのレビュー・感想・評価
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少なくとも支持してくれている人はいる
場面はほぼ一つだけ。動きもほとんどない。高校生2人が会話するだけ。そして明白な物語もない。という映画としてはどうなの?と言っていいレベルの斬新さ。いや、斬新というより勇気があると言ったほうがいいだろう。 大森立嗣監督は自身の監督作「日日是好日」の出演オファーを樹木希林さんに持っていった時、脚本を読んだ希林さんに、映画として成り立つのかという意味で「本気か?」と言われたという。 「日日是好日」も本作と同じように、明白な物語を有しない動きの少ない作品だ。 「セトウツミ」のほうが「日日是好日」よりも前なので、「セトウツミ」の影響なのか大森監督のチャレンジ精神なのか分からないけれど、やはり勇気があるなと思うし、そんなチャレンジ作品を撮らせてくれる、つまり、支持してお金を出してくれる人がいるということに感心する。 言い換えるならば、多くはなくとも支持して観てくれる人もいるということだ。 私はどちらかといえばドラマチックな作品を好むので、この作品を「好きだ」とは言い難い。 それでも、キャストさえしっかりしていれば面白く観ることはできるのだと証明された気がした。 男子高校生2人の漫才のような掛け合いも楽しかった。
良くこれを映像化した
採点3.6 瀬戸と内海による放課後のゆるい時間を描いたの会話劇。 原作を読んでいたので、まぁ良くこれを映像化したなと思いました。 しかも思いの外良いんですよ。 主演の二人が実にハマっていて、当時まだ若手だった二人の芝居だけで回っているのがすごい。 特に池松壮亮は完璧でしたね。 これといったストーリーラインもなく、皆が学生時代に過ごしたどうでも良い時間がそこに映されています。 が、それもまた楽しかったことを思い出させてくれる作品ですよ。
瀬戸と内海でセトウツミ
喋りだけでも間が持つ2人。 喋りが絶妙、しかも哀感があり切ない。 2016年。監督大森立嗣。 原作漫画は此元和津也。 内海=池松壮亮 瀬戸=菅田将暉 樫本さん=中条あやみ 狂おしいタンゴの調べが全編を貫く。 池松壮亮と菅田将暉の会話の間が絶妙で漫才師のように 可笑しくそして心悲しい。 特に菅田将暉演じる内海には将来に展望も夢もない。 母ちゃがカレーライスを作る。 一回作ると3〜4回は食べ続けるらしく、 「今日はカレーの初日だよ」と、ご馳走感をこめる。 猫の治療代が家庭を圧迫してるらしい。 池松壮亮は25歳位、 菅田将暉は22歳位、 まだ2人とも若手で2人ともこの後実力派として ブレイクして行く。 17歳の高校2年の瀬戸と内海が河原の石の階段に腰掛けて ただただ、だべっている。 割と貧しくて猫の病気を原因に両親が離婚しそうな内海。 内海の両親・祖父・飼い猫のみーにゃん・・・と全員出演するが、 瀬戸の家は金持ちで教育熱心としか語られない。 学校一の美人の樫本さんに内海は思いを寄せている。 樫本さんは瀬戸が好きでバレンタインのチョコも プレゼントしているらしい。 でも瀬戸は一向に頓着せず樫本さんに冷たい。 気の合う男友達とのダベリング・・・ クールに見える瀬戸の思いが内海の誕生日に形なって現れる。 同性の方がラクで分かり合える部分が多かったり、 無駄に思える時間が貴重だった事に、 大人になって気がつく。 そんなセトウツミの空気感が好きだ。
このポテト長ない…?
* 初鑑賞は2016/8(怖っ…何年前…) 上映当時3回観に行くくらいハマって パンフや漫画も買って読んだりしました 久しぶりに観てもやっぱり面白い! 僕のツボには合うみたいです 新たな季節を迎えるたびに 2人の仲が深まっていくのが微笑ましい ポテト、花火、フシがある選手権… 内海想のエピソード0と 樫村一期のエピローグが個人的には大好きです 寒くて死にそうになってる瀬戸に 内海があたたかい飲み物を渡すシーン… なんでそうやねんってツッコミと尊さと 感情がよく分からなくなります… * 内海想演じる池松さんの ゆるい関西弁がまた良いんですよね 福岡出身の方なのに方言がとても自然 (関東圏の者にとっては) 中条さんが可愛い! 当時はこんな可愛い子いるんだ!って すごく衝撃を受けましたね… そして今と全く変わってないのもすごい! * 続編を期待していたけど 結局なくて残念でしたね〜…
ダラダラとした日常
2023年4月13日 映画 #セトウツミ (2016年)鑑賞 瀬戸小吉のセトと内海想のウツミでセトウツミなのか 男子高校生二人が河原の階段でたわいもない話をするお話。特に大きな事件が起こることもなく時間つぶしが繰り返されていく 原作と違い衝撃の結末もない 原作読んでないけど 読んでみよ
好きな人ははまりそう
ダラダラと漫才みたいに語り合う2人、内海(池松)と瀬戸(菅田)。勉強が出来てイケメンの内海を好いている樫村一期(中条)のことが好きな瀬戸。しかし、三角関係にはなってない。内海は女に興味がない雰囲気だ。 オフビート感あふれる作品だが、7つのエピソードで構成されているところが漫才の寄せ集めみたいで弱いところ。内海の家族は全く出てこないが、瀬戸は離婚しそうな両親や徘徊するじいちゃんが登場する。この家族を一本線で繋げば、ちゃんとしたストーリーになるのにな~と、残念に思う。
ノリとツッコミ、時々おかん。
~さよなら興行~「テアトル梅田を彩った映画たち」にてリバイバル上映。 痛快やった。これを観た中にはえらく誇張された関西のノリやと思われた方もいらっしゃることでしょう。大阪の一員として断言しますが全くそんなことはなくこれが大阪では通常運転となります。 原作は未読ですが着眼点がめっちゃおもろい。リアル過ぎて笑いが止まらんかった。しっかりオチつけるエピソードの数々。分かる、分かるの連続。ポテト長ない?とか目の前で起こる全てを言葉にしたいんよな。絶対言うてまうわ。 まったりと放課後をもて余す2人。だべりたおしの75分。最高でした。ちょっとほんまに唯一気になったのがやっぱ池松壮亮の関西弁なんよな。菅田将暉がネイティブやから余計おかしいとこが目立っちゃった。惜しかった。
ローテンションなつぶやき系青春
おバカのセトとイケメンのウツミ、そしてウツミを見つめる美少女イチゴ。 川沿いで並んでだべるセトとウツミ二人の前に、セトの一風変わった家族や知り合いが次々と姿を現しては面白おかしくも物悲しい姿を見せる。 最初はアホのヤンキーと思っていたセトが、どんどん可哀想な子に見えてくる。 イチゴの思慕を受け入れられないウツミも、傷心を抱えてもウツミを好きではいられないイチゴも、みんな愛しく思えてしまう。 そんな青春の半ページ、退屈な昼下がりに、飲み物片手に気楽にご賞味あれ。
ショートコント
帝一の國の菅田将暉×ちょっと思い出しただけの池松壮亮という、クリープハイプに縁のある2人の映画。短くて面白い映画を探そうと思い、鑑賞。そんなに期待していなかったけど、超超面白かったです!!笑 ただ男子高校生が放課後の暇な時間に会話するだけの映画。一見何がおもろいんだって感じだけど、流石だった。菅田将暉と池松壮亮の芸人顔負けのトーク力にめちゃくちゃ笑える。腹がよじれるほど笑える。2人だからこそ面白くなったんだろうな。息がピッタリで高校生にしか見えない。天才です。 セリフの一つ一つがほんと笑えるし、何個かにエピソード分けされているのも見やすくて最高。この感じだったらドラマの方がいいじゃんと思っていたら、いい具合に話がつながっていて、ちゃんとひとつの映画として完成されている。でも、ドラマで見たい。ずっと見ていたい。大森監督、見直しましたぞ。 2人の周りの人物も非常に良くて、どのシーンも愛おしい。中条あやみがどの映画よりも美しく見えたのは何故だろうか。岡山天音が魅力的に見えたのは何故だろうか。2人の会話だけではなく、それ以外にも見所が沢山あったため、全くもって飽きずに最後まで見れました。絶妙だなぁ。 映画って2時間絶対に必要だからなかなか見ようと思えないんだよねぇ〜。という方はぜひこの作品を。何も考えずに大笑いできますから。
二人の男優が魅せる絶妙会話劇
川辺の階段で、主人公である二人の高校生・瀬戸と内海(菅田将暉、池松壮亮)が他愛のない会話をして過ごす。ただそれだけの物語であるが、全編を通して、心温まる、穏やかな気持ちになれる作品である。 川辺の階段の向こう側には道路があり、行き交う自動車、足早に通り過ぎて行く通行人が映し出される。現代生活そのものである。本作は、そんな気忙しい現代生活を舞台背景にした二人芝居といった趣がある。背景の気忙しい現代生活を尻目に、二人は、自分達の時間間隔で、シリアスなもの、青春の定番である恋愛などの様々なテーマで会話をしていく。 肩の力を抜いた、のんびりとはしているが、時折核心をついた、二人のやり取りが絶妙。急の背景に緩の会話が際立っている。時間がゆっくりと流れていて、忙しない毎日から開放された気分になれる。二人の若手男優の演技力の賜物である。 二人の服装の変化で、春夏秋冬、季節の変化が表現され、ゆっくりと感じられても時間は確実に過ぎ去っていることを告げている。二人の会話=青春は永遠でないことを暗示している。青春を象徴しているような哀切感溢れる音楽も効果的。 ラスト近くで、内海のことを好きな同級生・樫村一期(中条あやみ)が呟く一期一会という言葉が印象深い。人生に一度だけしかない青春を偶然知り合った友達と語り合って過ごす。目的もなく、結論もなく、ただ語り合う。そんな時が人生には必要なのかもしれない。二人を観ているとそう思えてくる。 脚本、カメラワーク、出演者の演技力が優れていれば、それだけで十分。大仕掛けなんかなくても、観客の気持ちをしっかりと掴むことができる。そんな問題提起をしてくれる作品である。
M-1優勝レベル 男子高校生コンビ
映画観る気力ない…そんな時にこれ一本!本当〜に元気もらえました! ぼぼ男子高校生二人が喋るだけの映画。「電車に乗ってたら横から聞こえて来た会話に思わず笑っちゃった」という気軽さで楽しめます。 漫才のような軽快かつ、男子高校生のリアルなアホっぽさがいい! ノスタルジーを感じつつ、家族や友人と談笑する楽しさを感じさせてくれる内容です。 漫才風仕立てなので、映画も6本に区切られてます。なので、気軽に1本から楽しんで。全部観ても短いのがさらにいいなと。 下手な人がやると、とってもつまらなくなる内容なのに、このレベルのおもしろさには脱帽。 私はM-1優勝の漫才より笑いました!
神妙な面持ち😂
瀬戸(菅田将暉)と内海(池松壮亮)の高校生ふたりが、只々川のほとりでだべってるだけなのにとにかく笑える。大笑いではなく、ボディーブローのように徐々に効いてきます。特に池松壮亮の神妙な面持ちは完全にKOされます。 ふたりの絶妙な間。どんな漫才より好き❗️
THE・ほんわか
めちゃくちゃにほんわかした。中条あやみによって来られる高校生活を送りたかった。うちの犬、中条あやみにならねえかな。ていうかパソコンでなかじょうあやみって入れたら中条文美ってなるのどうにかしてくれよ。 こんな感じの無駄話をずっとしている最高の映画。二人の会話を聞いているとのぞき見をしているみたいで楽しいです。 主演の三人は本当の高校生のようで見ていて違和感もありませんしこんなに高校生らしいことを話させる原作者の方も脚本も素晴らしいです。自分と違う性別や年齢の人をリアルに描ける人ってすごいですよね。辻村美月さんとか。 あっという間の70分でした。絶対見たほうがいい名作です。是非ご覧ください。
こういう時間が大切やったなぁ
作中は大半が瀬戸と内海という2人の主人公が河原で座って喋っているだけ・・・ 結果的にかなり攻めた映画となっています。 クールでインテリの内海とお調子者の瀬戸。 好対照な2人が無駄話をしたり、ちょっと深い話をしたり。 こんな青春も悪くない。 学生の頃のこういう無駄な時間が今となっては大切な時間だったんだなぁ・・・と 歳を取ってから、そう思える。 ■今をときめく人気俳優が集結している! 菅田将暉、中条あやみ、岡山天音などなど今をときめく若手俳優さんが出てて・・ なかなか見ごたえありますね。 ■丁度よい空気感と面白さ 菅田将暉くん、大阪出身だからやっぱ関西人のノリとかリアクション最高やなw ツッコミも絶妙な間やし、ずっと見てられるw 池松壮亮さんは福岡出身なのに関西弁を違和感なく喋ってて NHKみたいなエセ関西弁じゃなくて、いい感じでした。 ■映像を見なくても楽しめる 家事しながらイヤホンして聞いてるだけでも楽しめます。 ちょっとしたラジオを聞いてるようなww とくに盛り上がりもないし起承転結もありませんが、 なんかずっと見てしまう・・・不思議な感覚w スローテンポで序盤は「これを75分やるんか・・」と思いましたがあっという間の75分でした。
【性格も学力も違う17歳の高校生男子の大阪のどこかの川沿いでの、おバカな会話劇。いとをかし。】
ー 作品の名前だけは知っていたが、今更ながらの鑑賞。- ■感想 ・内海想(池松壮亮)・・学力は高いが、他者とのコミュニケーションをとる事が面倒な、冷めた男の子。 ・瀬戸小吉(菅田将暉)・・学力、やや低めだがどこか憎めない心優しき男。 ・樫村一期(中条あやみ)・・お寺の娘さんで、内海の事が少し好き。 ー ほぼ、内海と瀬戸との、”ある意味どうでも良い”会話劇が単和形式で綴られる。 ◆二人の言葉の使い方(ボケと突っ込み)及び他の登場人物の絡み方のセンスが素晴しい。 けれども、そこはかとないペーソスがにじみ出る、可笑しみが後を引く作品群である。 -
豊かな時間
監督をはじめとする方々のトークイベント付き上映会で鑑賞。 そのトークでも、コントと映画の狭間が話題になっていたが、本当に微妙な匙加減。これがお笑いタレントのアドリブもどきのグダグダで撮られていたら、観るも無残なものになっていただろう。 話すだけ、でもそれだけで成立している、稀有な映画。 高校生男子のぐだぐだな放課後ライフ。 だが、これほど濃密で豊かな時間があるのだろうか。 予告や配信されている特報・ポスターから想像する二人の関係性には軽く裏切られた。幼馴染の腐れ縁だと思っていた。 幼馴染ではないところの、瀬戸と内海の関係性がどうなっていくのかという緊張感。 話の顛末がどこに飛んでいくかわからない、情があふれ出る瀬戸。 論理思考で達観というより世の中舐め切っているようにみえる内海。 この二人の会話がなぜか続いていくのが面白い。 (そこを端的に示すエピソードから入る構成もすごい。原作のどのエピソードを映画化するか、練りに練られているのだろう) 家族背景が見え見えの瀬戸、対して内海は家族がいるのかと思ってしまうほど、家族が見えない。 そんな二人が抱える問題点も絡みつつ、話が展開する。そこがコントとは違うのだろう。 そして、話を重ねるごとの内海の変化。内海の、瀬戸との関わり方が、映画が進むにつれて変わってくる。ああ、内海の成長物語でもあるのかと思う。これもただのコント集ではなく、映画として成り立っている要因なのではないか。 演技派として安定感のある演技を見せる池松氏。勢いにのっている菅田氏の二人の掛け合いが絶妙。 ラストの缶紅茶の渡し方は、池松氏のアイディアだそうだ(公開時の監督ティーチインで聞いた話)。 なんでそうやって渡すかなと大爆笑。内海の気持ちがこそばゆい。 あのラストで鑑賞後感がまったく変わる。 凄すぎる。 正直、樫村さん・エピローグはいらないと、初見では思った。ちょっと説教臭いと思った。その時間があるのなら、瀬戸と内海を観ていたい。 でも、何度も観ているうちに、樫村さんが地団駄踏むからこそ見えてくる、女子への女神的イメージがちらつくも、この二人の間に生身の女子は入れない…これぞ、思春期だよなあとこそばゆいおももちが増した。 なんという、練られた展開! そして、そのエピソードを区切るあの楽曲が、瀬戸と内海の青春に、華と諦めと言うか哀愁を添える。 自由なようでいて制約のある人生。制約があるようで自由な人生。 映画としてもお金を払ってでも観る価値があるが、 かってのウルトラファイトのように15分程度の番組として、いつまでも観ていたい。 と同時にDVD等で永久保存版、時折ブランデーをたしなむかのように愛でたい映画。 ㊟予告には本編と同じ場面ありますが、特報で流れているエピソードは映画にはない。特報や予告を観て、観た気にならないで。 (漫画・ドラマ版未見:役者が違うから怖くて見られない…)
面白い
川沿いに腰掛けて、高校生2人が語らう? 時間潰し?のような風景のみの映画ですが、 なんとも言えない面白さ! 菅田将暉×池松壮亮の達者な2人の演者のおかげで 笑わせてもらいましたー! 学ラン姿の2人。 なんてゆぅか可愛すぎて笑 なんなんでしょーか。 学生服マジックなのか、、、 とにかく、淡々と進むお話ですが、独特の間があって、 2人の掛け合いがほんとに面白い。 あー、こんなん週1で見たい。 深夜枠でやってほしいって意見がでてたけど、賛成! 派手な演技も上手く演じる役者達ですが、 何気ない日常の何気ない会話がこんなにも 心地よく観ている人に笑いを運んでくれるなんて。 さすが〜菅田将暉! さすが〜池松壮亮!
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