「幸せを望みながら、誰も幸せになれないなんて。」最愛の子 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
幸せを望みながら、誰も幸せになれないなんて。
誘拐事件が解決してメデタシメデタシ、ではない!
あれ?
ついこの間、同じような感想言ってなかったっけ?
まあ、いいか。
中盤から、舞台が反転するように、主軸が入れ替わる妙には脱帽。
リー・ホンチン(和泉雅子に見えてしかたないが)の迫真の演技に、はじめ鬱陶しく思えながらも、その一途な思いにほだされだしたところで、ラストの衝撃が待っている。
ええ??そのラストって、残酷すぎやしないか??
だけど、だからこそ過酷な現実と向き合っているリアル感があった。
むしろ今は、あの強烈なインパクトを放つラストこそ、傑作の評価の土台となっていると思う。
誘拐後の3年目の今、この事件にかかわった誰もが、幸せにはなれない、っていうのが残酷で仕方がない。
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