「山田真歩と渋川清彦が魅せる!とは言えよく分からない部分も多かった」アレノ スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
山田真歩と渋川清彦が魅せる!とは言えよく分からない部分も多かった
台詞は極端に少なめ、完全に見る者の想像力で内容を理解するタイプの映画だっただけに、私のような凡人には当然ながら全てを理解するなんて到底無理な話でしたけど、まあ山田真歩に渋川清彦と言う大ファンではないけどキャストに名前があったらついつい見たくなる2人に魅かれて見た映画でしたから、とりあえずガッツリ2人の演技を堪能できただけでも見て損はなかったです。
山田真歩は劇中1/3近くヌード、しかも前半の半分は濡れ場と言う、今までにイメージの無い役で意外性十分な演技を見せてくれましたね、一方の不倫相手役の渋川清彦は逆にイメージ通りのヤンチャなチョイ悪風男を好演、同じ濡れ場でも前半と後半ではまったく違う心境に到っている感じが手に取るように伝わって来る辺りは、さすがだなと思わされた2人の演技でした。
濡れ場の演出そのものについては、何かと賛否両論あるかとは思いますが、ソレ系の映画に詳しくない私としては、ただただ山田真歩頑張ってるな~と、思わされ続けた次第です。
山田真歩の夫役の川口覚の優しげな表情も印象的でした、渋川清彦とは対照的な川口覚って感じでしたね。
山田真歩のくたびれた主婦さ加減もこれまた絶妙だったと思いました。
病弱な夫の介護にその母さんの嫌味な性格、死んだような目をしているのも妙に納得の状態でしたから、不倫相手の渋川清彦との間に愛が無いのも一目瞭然、現実逃避するがごとく交わる2人の濡れ場は、見ていて虚しくも思えるような不思議な空気が漂っていた気がしました。
山田真歩の夫がいなければ、死んでしまえば2人なれる、堂々と愛し合える、表向きはそう思っても心の中では相反する感情も漂っている2人、後半幽霊も含めたスリーショットは、ホント不思議感で一杯な絵面でしたね。
漫画のような女1人男2人による幼馴染からの関係って、一体どんな感覚なんですかねぇ、そんな境遇で育ったことが無いので、全く想像がつきません。
幼馴染だったからこそ、この3人には複雑な感情が芽生えたのでしょうか、皆見ている方向が違う3人って感じだったのが、劇中の寒空と合致した印象で、雰囲気は抜群に出ていた映画だったと思いました、が・・・正直理解できない部分も多く、ラストの描写も分かるような分からないような、とりあえず凡人の自分には不向きな映画でした、しばらく経ったら山田真歩の濡れ場しか思い出せないかも(笑)