「愛するということ」永い言い訳 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
愛するということ
売れっ子作家にもなった。お金もある。若くて綺麗な愛人もいる。
幸夫は、いわゆる世間では「成功」している人です。でも、心の中は愛する人ができなかった虚無感で一杯です。お互い、嘘をつき続けた夫婦だったから。
今作で西川監督が描く「嘘」は、自分に対する嘘です。そして、幸夫の「嘘」と対局に描かれるのが、大宮です。
妻を失って、気がついた自分への「嘘」。本当は、自分よりも大切な誰かが欲しかったんだ。
そんな「嘘」を、少しずつ少しずつ、大宮やシンちゃん、あーちゃんから剥がされることを許していく幸夫が、人間臭くて好きです。
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