「妻が亡くならなければ、こんな気持ちにはならなかっただろう。」永い言い訳 ゆさんさんの映画レビュー(感想・評価)
妻が亡くならなければ、こんな気持ちにはならなかっただろう。
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妻が亡くならなければと、いつまでも哀しみを引きずる夫と、妻が亡くなっても泣けない夫。
2人は対照的だけど、妻が亡くならなければ、関わりあうことはなかった。
辛い思いもたくさんあったけど、新たな出会いや、幸せも、妻が亡くならなければ、なかった。
目を背けたくなるほどのリアルな人間像。でもだからこそ心に響く。子供達の演技も素晴らしい。
幸夫くんが真平くんに、好きだったお母さんの料理を聞いてる辺りからほぼ泣きっぱなしだった。
人間はそんなに真面目じゃない。だから泣けないこともおかしくない。
ドキュメンタリーで語っていたことと、陽一に忘れろと言ったこと、それが矛盾しているのも、人間だから。
真っ当に自分の生き方、考えを貫ける人はそんなにいない。幸夫はとにかく人間らしい人間だ。
ザラッとした画のトップカットから始まり、ラストはたっぷりと時間をかけて作り上げたこの映画の贅沢さを堪能した。本当に素晴らしい映画。もっとたくさんの人に観てほしい。
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