劇場公開日 2016年10月14日

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「痛いとこを突いてくる…」永い言い訳 豆さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0痛いとこを突いてくる…

2016年10月18日
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鑑賞方法:映画館

つららのような氷の刺が心臓に突き刺さる。自己と対峙する映画だった。

大切な人の突然の死。でもそれが自分にとって大切な人かなんて自分にだって分からない。自分がどれだけ思われていたのかさえも…
周りにどう見えてるかが一番で妻の死に向き合えない男と、対照的に悲しみにとらわれ抜け出せない男。
モックン(幸夫)も竹原ピストル(陽一)も凄く良い。子供たちもとても自然体で素晴らしい。

人生は他者、他人に対しては自分なりのご立派な自分になれる… 私の事だ…
私も母親を突然の死で亡くしている。幸夫も陽一も私だった。まるで陰と陽のよう。自分の凄く嫌なところ嫌な自分を見せられた感覚に落ちる。本当に嫌だ。抉られて痛くてツラい。
こんなにも自分と対峙しなきゃいけない映画なんて…

私にとっては次また観る勇気がでない映画。でも傑作!
氷はいつか溶けることを願いつつ…

豆