「汚い内面との対峙」永い言い訳 ヒロコさんの映画レビュー(感想・評価)
汚い内面との対峙
不完全な家族を意識し始めた私にとっては胸をえぐられる映画だった。
やりきれなさが漂う。
世の中に完全な、幸せな、綺麗な、美しい夫婦が、家族がどこまでいるのだろう。
そういう監督の中の問いを二時間のあいだずっと問いかけられたような。
主人公の最低さはモッくんが秀逸に表現していて、こんな奴いたら嫌だと思いながら、私にもそういう部分があると共感させられる。
主人公が劇的に変わるわけでもないし、すべての気持ちが消化されるわけではないけど、やるせなさの中でも、人間の愛への期待と、人と繋がることへの希望を感じる映画だった。
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